六本木のとあるマンションの一室で、参加した人同士セックスができる乱交パーティーが催されていた。

男性2万円、女性1000円、カップルだと5000円の料金がかかるこのパーティーに、親から仕送りをもらっている引きこもりニート(池松壮亮)や地味な外見の女子大生(門脇麦)、ごく普通のサラリーマン(滝藤賢一)らが集まってくる。

そうして性欲を満たしたい彼らの本質が剥き出しになるような一夜が始まる……。 

ここは「セックスがしたくてたまらない人たちが集まる」店。

行為に及ぶまで、ぎこちないやり取りがあるが、一度してしまえば、欲望は気持ちいいほど剥き出しになっていく。

しかし同時に、「やりたい相手」と「やりたくない相手」、それにともなう駆け引きや嫉妬など、それぞれの本音も露わになっていく。

そんな中、ニートは女子大生に特別な感情を持ち始める。

ぶつかり合う心と体、真夜中に途中参加してくるおかしなカップル、欲望渦巻く一晩は一体どこへ向かうのか― 

人間の本質をあぶりだした三浦大輔の伝説の舞台を、禁断の実写映画化。R-18+







心と体が丸裸になるセックスという場面でさらけ出す男と女の本音と駆け引き、やりたい者をめぐり牽制し合ったり駆け引きする男と女の関係が恋愛模様の戯画のようでコミカルで切なく、等身大の男女を演じた池松壮亮と門脇麦のぎこちないやりとりや心の通わせ方や拗らせた内面(門脇麦が好きなのに思いを振り切るために他の女とやったり、門脇さんを誘う男に嫉妬したり、その場限りの関係と割りきれる者と割り切れない者の戸惑いや交流、特別な感情を持ってしまう男その場限りと割り切る女の温度差)が印象的です。

自己の欲望と本音を解放させる過程で、自分のコンプレックスや本音と向き合うのがヒリヒリします。性と心に付随する嫉妬や執着や独占欲いろんな思いが赤裸々に描かれた傑作映画です。