ブルース・ティムが製作総指揮を務めた「バットマン・キリングジョーク」には、犯罪界の道化王子ジョーカーの語られなかったオリジンが描かれる。ジョーカーが売れないコメディアンだった頃、生活苦から犯罪計画に加担しバットマンとの出会いで人生が最悪の形で狂いジョーカーとなるまでの語られなかったオリジン。

バットマンとバーバラ・ゴードンまたはバッドガールは、マフィアを叔父にもつパリスが起こした強盗事件を追っていた。

パリスのバッドガールに対する執着を心配したバットマンはバーバラに捜査をおりるように頼むが、密かにバットマンを愛するバーバラはパリスを無鉄砲に捜査する。

バットマンの命がパリスによって危うくなった瞬間、バーバラはもう少しでパリスを殴り殺す寸前まで制裁を加える。

その時バーバラは、自分の中にも闇に落ちるかもしれない深淵を見て、バーバラは一時犯罪との戦いから手を引く。

ジョーカーがアーカムを脱走し、ジョーカーがバーバラを下半身不随にし辱しめ、ゴードン本部長を寂れた遊園地に拉致し遊園地に仕掛けたフリークショーに叩き込み辱しめられたバーバラの写真を見せつけ、ゴードンを狂わせることでジョーカーは「悪い日が1日あれば、誰でも自分のように気が狂う」と証明しようとする。

手遅れになる前にバットマンは、ゴードン本部長を救うことが出来るか? そしてバットマンとジョーカーの対決の行方は? 















前半のバットマンとバッドガールとパリスの対決では、ド派手なカーチェイスとバトルアクションが楽しめる他に、バーバラが悪の深淵に落ちそうになる展開を置くことで、ジョーカーが仕掛けたフリークショーによってバットマンとゴードンが絶望や恐怖を味わった時に狂気の闇に堕ちずに正気と正義を保てるかという原作のテーマにより肉迫したストーリーに仕上がっています。

ジョーカーが仕掛けたフリークショーの中で、ジョーカーが熱唱する「世の中が辛かったら、イカレちまえ!」という歌の悪魔的な怖さは、トラウマ級です。










「バットマン・キリングジョーク アラン・ムーア」