クリント・イーストウッド監督が、自ら主演して世の中に怒れるガンコ老人を演じた感動の人間ドラマ。急速に様変わりしていく世間を嘆き、孤独に生きる人種差別主義者の偏屈老人が、ひょんなことから隣人のアジア系移民家族と思いがけず交流を深めていくさまをユーモアを織り交ぜつつ綴る。長年勤め上げたフォードの工場を引退し、妻にも先立たれた孤独な老人ウォルト・コワルスキー(クリント・イーストウッド)。
ある日、彼が大切にする庭で、隣に住むモン族の気弱な少年タオが不良少年グループに絡まれていた。彼らを追い払おうとして、結果的にタオを助けることになったコワルスキーは、これを機にタオの家族から何かとお節介を焼かれるハメになるが…。 
「怒らせたのが間違いな奴もいる。俺だ」 






イーストウッドが演じる口を開けば、悪態や憎まれ口ばかりだが、朝鮮戦争でしたことに罪悪感を持っている頑固者コワルスキーがハマっているし、ひょんなことから隣人のモン族一家と関わるようになり、バーベキューに招待されたりモン族一家の長男タオのトラブルを解決する手伝いをするようになる主人公の変化をユーモラスに丁寧に描いていて、「許されざる者」と並ぶイーストウッドの晩年の代表作になっています。
イーストウッドがタオに男同士の話し方など様々なことを教えたり仕事を世話したり1人前の男にしていく過程がロバート・B・パーカーの「初秋」を思わせるものがあって、心に染みる傑作です。