盛夏の長野県、蝶ヶ丘の山中で発見された6人の美少年の蝶をモチーフに標本化された遺体……。
死んで人間標本にされていたのは、榊至(いたる/市川染五郎)、深沢蒼(あお/松本怜生)、黒岩大(くろいわだい/秋谷郁甫)、白瀬透(しらせとおる/荒木飛羽)、赤羽輝(あかばねひかる/山中柔太朗)、石岡翔(いしおかしょう/黒崎煌代)の6名だ。
彼らは、「色彩の魔術師」の異名を持つカリスマ画家の一ノ瀬留美(宮沢りえ)が主催する絵画合宿の参加者だった。
自首したのは、有名大学教授で蝶研究の権威・榊史朗(西島秀俊)だった。
幼少期から蝶の標本作りを通し、「美を永遠に留める」執念に取り憑かれていた。
彼は、なぜ息子の至(市川染五郎)たちを手にかけ事件を起こしたのか。
その真相が、史朗、至、留美の娘の杏奈(伊東蒼)、複数の視点によって姿を変えていく。
“イヤミスの女王”と呼ばれる湊かなえが“親の子殺し”をテーマに描いた同名小説に基づくサスペンスドラマ。監督は、湊と映画『母性』(2022)以来2度目のタッグを組む廣木隆一。
「美を永遠に作品として生かす」「自分が見ている世界を作品として描く」そして自分の芸術の為に何を犠牲にしても構わない芸術家の狂気、親は子に輝かしい才能や未来を期待し子は何を犠牲にしても親に応えようとするまるで呪縛するような親子関係の歪な愛が、美しくもグロテスクな「人間標本」殺人事件の顛末の中で、湊かなえ作品お得意の二転三転する事件の真相を絡めて描いていて、西島秀俊や市川染五郎や宮沢りえや伊東蒼の演技が見応えあって、あまりに切ない親子の関係の果てのラストが泣けたサスペンスドラマ。
プライムビデオで、配信中。























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