川内ミヤビ(杉咲花)は、かつて将来を嘱望される優秀な若手脳外科医だった。 

一年半前、不慮の事故で脳に損傷を負い、記憶障害という重い後遺症を負うまでは。 

現在彼女は、過去二年間の記憶がすっぽり抜け落ちた上に、今日のことを明日には全て忘れてしまう。

 誰と何を話し、何に喜んで何に悲しんだのか。翌日には全てリセットされてしまうのだ。 

許された仕事は看護師の補助だけ。医療行為は一切NGで手術などもってのほかだ。

 「私には今日しかない。だからせめて、今日できることをやろう。」 

そう決めたミヤビは、今日の出来事や患者の状態、細かい会話の内容からその時の気持ちに至るまで、毎日を詳細な日記に綴る。 

毎朝5時に起きてはそれら全てを読み返し、記憶を補って新しい一日を始めているのだ。 

ミヤビは、そうやって日々を、努めて明るく前向きに生きている。 

「私はまだ、医者なのだろうか。」 

この思いには、完全にフタをして。 

そんなミヤビの前に現れた男。アメリカ帰りの脳外科医・三瓶友治(若葉竜也)。 

診断能力も手術の腕も超一流だが、陰気な上に態度は不遜で超マイペース。 

謎だらけの変人・三瓶は、ミヤビの記憶障害を知った上でなお、こう言い放つ。 

「ただでさえ人手が足りないんだから、できることはやってもらわないと。」 

強引な三瓶の導きによって、ミヤビはもう一度、脳外科医としての道を歩むことになる。

 この前代未聞の挑戦を、ミヤビの主治医である大迫紘一(井浦新)も応援。 

周囲の心配や反対を受けながらも、ミヤビは着実に、脳外科医として新たな一歩を踏み出していく。 

しかし、やがてミヤビの“消えた2年間”の記憶の中に、様々な謎や人間関係が隠されていることが分かってくる。 

今は取り出せなくなっているミヤビの記憶の中にある、大きな秘密とは。

そしてミヤビの“本当の思い”とは?“記憶障害の脳外科医”再生の行方は! 

子鹿ゆずるの同名漫画を、ドラマ化。



























 「昨日と今日の記憶が繋がらない」記憶障害により、手術など医師としての仕事をすることが禁じられ「医師」としての仕事を諦めかけていた川内ミヤビが、三瓶先生と手術の練習をしたり、三瓶先生がミヤビの補助に付き失語症になった女優や左の感覚をなくしたサッカー少年やモヤモヤ病の患者など様々な脳疾患の患者と向き合って、三瓶先生たちの助けを借りながら脳外科医として新たな一歩を踏み出す「記憶障害の脳外科医の再生」と医師同士を超えて次第に強い絆を結ぶ中で明らかになるミヤビと三瓶先生の過去、ミヤビの記憶障害を治したくない西島会長一派の暗躍と西島会長一派に争いミヤビの消えた2年間の記憶とミヤビの記憶障害の原因を明らかにしようとする三瓶先生の奮闘が融合して、熱い医療ヒューマンドラマとスリリングな医療サスペンスミステリーのふたつのジャンルの医療ドラマが楽しめる骨太な構成。 

セリフで説明しすぎず最小限のセリフと目線や表情で、人物の心情を丁寧に描く繊細な演出、杉咲花や若葉竜也や千葉雄大や井浦新や岡山天音など映画を中心に活躍する名優陣の血肉の通ったリアルな演技に、毎回心揺さぶられた。

 「わたしの今日は、明日に繋がる」

Netflixで配信中。

川内ミヤビのInstagram





























   元高校球児のぶっさん(岡田准一)は、末期がんで余命半年の宣告を受ける。

残された人生を悔いなく生きるために一大決心したぶっさんは、イケメンでモテモテだけど一途なバンビ(櫻井翔)、神出鬼没でミステリアスだけど英語が得意なうっちー(岡田義徳)、仲間たちの行きつけの飲み屋「野球狂の詩」のマスター(佐藤隆太)たち地元の野球チームのメンバーたちと怪盗団「キャッツアイ」を結成し、夜な夜な世のため人のため、木更津の街に繰り出すのだった…。  

演劇、映画、テレビをまたにかけて活躍する宮藤官九郎が脚本を書き下ろした、破天荒なのにたまらなくリリカルな青春群像劇。 



















哀川翔と野球が大好きなぶっさん(岡田准一)、イケメンでモテモテだけど一途なバンビ(櫻井翔)、神出鬼没でミステリアスだけど英語が得意なうっちー(岡田義徳)、木更津キャッツアイの行きつけの飲み屋「野球狂の詩」のマスター(佐藤隆太)の木更津キッツアイの野球やビールや面白いことを追いかけている終わらない青春模様を、タランティーノやガイ・リッチー監督の「スナッチ」に影響を受けたエピソードを「~回の表裏」で同じシーンを違った目線から描いたり、小ネタ満載のダベりシーンの数々、コミカルな語り口の中で優秀過ぎる弟にコンプレックスを抱いているアニのコンプレックスや一途なためなかなか縮まらないバンビとモー子の恋や意地っ張りなぶっさんと父親の不器用な親子関係やストーカー化した教頭に悩む美礼先生(薬師丸ひろ子)や寿命と向き合い「普通に生きよう」と決断するぶっさんの死生観がちゃんと描かれていて、コミカルでユニークな青春コメディドラマ。

U-NEXTで見放題配信中。
















日本の刑事裁判での有罪率は99.9%と言われている。 

しかし、“アンチ”な弁護士、明墨正樹(長谷川博己)は、残り0.1%に隠された「無罪の証拠」を探し依頼人を救う救世主のような人間ではない。

 たとえ、犯罪者である証拠が100%そろっていても無罪を勝ち取る、殺人犯をも無罪にしてしまうようなヒーローとは言い難い、限りなくダークで危険な人物。はたして、正義の反対は、本当に悪なのだろうか…?。 

明墨の手段を選ばない弁護の手腕ややり方に戸惑いながらも、明墨が目指す正義を見極めようとする若き弁護士の赤峰(北村拓海)や紫乃宮(堀田真由)は、本当の正義を見極められるのか? 

明墨が関わる裁判で、明墨がターゲットにする検察官や警察や判事と12年前の「糸井一家殺人事件」の繋がり、明墨と明墨の上司だった伊達原検事正(野村萬斎)の因縁、法による安寧を約束しているはずの検事や警察と権力の癒着と隠蔽の深い闇。

 「アンチヒーロー」は、理不尽や不正から救うダークヒーローなのか?それとも、法をねじ曲げる悪なのか?

 「よーくご覧ください」by明墨正樹。 





















前半5話までは、警察が握る証拠や証言をひっくり返す為なら証人の障害や後ろ暗い秘密すら利用し警察や判事や検事にワナを仕掛ける明墨正樹弁護士の弁護のやり方は倫理的に100%肯定出来ないけど時に警察や判事や上級国民の不正や犯罪を暴く明墨正樹弁護士の言動に揺るがない信念がかいま見えて、赤峰弁護士のように明墨正樹弁護士の信念や追い求める正義を知りたくなり惹きつけられ、またバラバラに見えた事件の繋がりが見えてくる前半部分。 

「糸井一家殺人事件」の真相を追求し続ける明墨正樹弁護士の信念を知った赤峰弁護士や紫乃宮弁護士が、明墨イズムを受け継いで清濁併呑む弁護士としての成長を描きつつ、明墨弁護士と赤峰弁護士たちが協力して「糸井一家殺人事件」の真相を隠蔽しようとする伊達原検事正たちの様々な妨害に負けず真相を暴く証拠を見つけようとするアンチヒーロー弁護士の捜査線のスリリングなサスペンスと裁判劇に一喜一憂させられた後半戦、「半沢直樹」張りに逆転と裏切りが連続する最終回の息詰まる展開にハラハラドキドキし、法の力を盾に正義を暴走させ踏みにじってしまった明墨正樹や覚悟と力がない為に依頼人を救えなかった赤峰弁護士や父の罪と向き合おうとする紫乃宮弁護士や罪を隠してきた者たちの熱い贖罪のヒューマンドラマに心熱くさせられたダークヒーローいや「アンチヒーロー」・リーガルサスペンスドラマ。

 「あなたを無罪にして差し上げます」