孤独と嫉妬について | 彼女が結婚したとしても

孤独と嫉妬について

きっと彼女は彼と、両親2人ずつの6人で賑やかに食事でもしてるんだろう。

少し気を遣いながら肉料理でも食べてるんだろう。

八ヶ岳のホテルなら、きっと驚くくらい綺麗にな星空が空を西から

北から南まで完全に囲むだろう。

それを5分も見上げれば流れ星が見えて、横を見れば彼がいる。


そうすれば、おれのことなんて頭の端っこからもなくなるだろう。
部屋に戻って風呂に入り、今夜は彼に抱かれてホテルの暖かいベッドで君は眠るんだろう。


 *


そして、目の前の完璧な現実を認め、おれの存在をまた消そうとするんだろう。


 *


おれは誰にも気付かれない世界の端でひっそりと生きている

誰もおれをおれと知らないところで、静かにビールを飲んでいる

泣きたいときに限って泣けない。

外はいつも暗いし、寒さは全てを凍らせ、ふとしたこで涙す、そんな生活だ。
そしていつも考えることは、彼女のことと、彼女と過ごした幸せな時間、彼女との未来の3つとそれ以外だ。


*


今夜は泣きたい。昨日夜の涙よりも多く流したい。

昨日より辛い夜だから。でも、そんな日に限って涙は出てこない。
だらか今日もウィスキーを飲むことにする。


外は今日も暗く、部屋はいつも以上にがらんとしていて

間接照明だけがぼんやりと部屋中を照らしている。

目の前には煙草と少しのウィスキーが入ったロックグラスがある。

どれも行き場がなくて、ここに居座るしかないようにも見える。

身寄りのないモノたちの孤児院的な家。その主は、もちろん誰よりも孤独だ。

孤独なだけではない。今夜は嫉妬の炎が、体と脳を燃やしていく。


彼女がほかのやつとキスしていることを考え

彼女がほかのやつに抱かれることを考えた。

おれの唇には金曜の夜にしたキスの感触が残ってる。

彼女にはもう残ってないのだろう。


嫉妬で気が狂いそうだ。