フィアンセと旅行に行っている彼女について | 彼女が結婚したとしても

フィアンセと旅行に行っている彼女について

4人で楽しく過ごし、美味しい食事をして、ビールと少しのカクテルを飲み終える。
秩序正しく、それぞれの組がホテルの部屋に戻り、秩序よく彼女は彼氏に抱かれる。

彼女は今日、フィアンセとその友達カップル総勢4人で旅行に行っている。

ありふれている。

僕もそういう経験もあるし、おそらくマンションの隣の住民もある。誰にでもあるんだ。
平安時代の人もやってただろう。誰でもあるんだ。
そして、必ず2000年後も同じことが同じように繰り返されるんだろう。誰にでもあるんだから。

ただ、僕にとっては初めての経験という側面を持っていた。

好きな女性(限りなくシンプルに言って)が他の男と旅行に行き
その間の連絡を途絶えされられ、自分には何もできないという経験は
自分がこれほど嫉妬深い人間だということを知らしめた。

ただ、これは誰にでもある、人間の生活と欲求において
ごくありふれた記号的なものでしかないと理解していても、僕には耐えられない。

彼女はもうじきその男と結婚してしまう。

もう時間がない。完全に、完璧に、圧倒的に時間がない。

昨日の夜から、ずっと彼女のことだけ考えている。

今日は眠れない。とても眠れない。

壁の時計の秒針が嫌味に、五月蝿くゆっくりと時を刻む。