今回は横浜市戸塚区の汲沢(ぐみさわ)に伝わる民話を紹介しましょう。それは「まさかりが淵」と呼ばれる小さな滝に纏わる民話です。
横浜市戸塚区の汲沢(ぐみさわ)は国道403号と環状4号の交差点から東京方面数百mのところに在ります。
汲沢入口の標識の方向に進みます。
宇田川とよばれる川の上流に「まさかりが淵」があります。
そこは樹木が茂り昼尚暗い場所です。夏でもひんやりとした風が過ります。その淵には悲しい民話があります。
むかしむかし一人の若い木こりが、この淵に誤ってまさかりを落とし、木こりがその淵を覗いたところ、明るいところが有ったので不思議に思って見つめていました。
すると、美しい織女が手招きするので、木こりは招かれるままに淵に降りましたとさ。
この淵には、大蛇が住んでいましたが、木こりが誤って落としたまさかりのお陰で、主の大蛇を退治していただいた。お礼にご馳走をしたいと織女は言う。
一日のつもりが、三年も経過していた。木こりは織女との約束を違えて、淵の出来事を村人に話したところ、木こりは忽ちにして息絶えましたとさ。