報道によれば、地上デジタル放送が視聴できるチューナーの売れ行きが好調とか。製品の売れ行きが好調なことは大変喜ばしいことに思えるが、こと地デジチューナーでは事情が異なるようだ。
本来なら薄型テレビを購入するところ、節約してチューナーで我慢しようする表れのようだ。消費が萎縮しては、景気の右肩上がりは期待できない。この消費萎縮の傾向は厄介な事に、鼻かぜのように伝染しやすいので困ったものだ。
世界規模の不況の嵐は、まだ収まりそうもないが、その嵐の過ぎ去るのを亀のように縮こまっているだけでは、この状況は絶対改善しない。ここは思い切って、欲しいものを購入して見てはどうだろう。しかも、皆がこぞって消費活動を積極的に行うのである。
一方、政府はその国民の活動を支援するために、薄型テレビなどの高額商品を購入する際は、その購入価格の20パーセントを国が補助する制度を設けるのである。消費者が購入証明を添付して、役所に申請すればキャッシュバックされる制度を作るのである。この制度は、定額給付金よりも消費を刺激する効果は、遥かに大きいと思う。
その期限は、ここ3年と決めてはどうか。3年もすれば、このしつこい不景気風も少しは、穏やかなものになっているに違いないからだ。
ブラウン管テレビでも地上デジタル放送が視聴できるチューナーの販売が急増している。調査会社BCN(東京・文京)によると家電量販店での2月の販売台数は前年同月の3倍強に達した。1万円前後からと低価格化が進んだことから、テレビを買い替えずに節約につなげようとする消費者が増えている。
BCNが集計した全国約2000の家電量販店のデータでは、地デジチューナーの販売台数は昨年6月から前年同月比プラスに転じ、昨年12月、今年1月は約2倍の水準。2月は販売台数で前年同月比3.4倍、金額は同2倍と販売が急増した。(16:42) 日経ネット