今回は、いつもお世話に成っているパソコンに内臓されている「ハーディスク」に付いて簡単に解説します。
私の、ノートパソコンには、100Gのハードディスクが付いています。皆さんのパソコンは何ギガでしょうか。160ギガのが付いているかもしれませんね。
このハードディスクの容量が大きいほど、沢山のデーターが保存できます。デジカメのメデイァが大きいほど、沢山の写真が撮れます。その関係と同じです。
将来、ハイビジョン放送を録画しようとすると、画像には膨大な情報量が有りますからハードディスクもそれに比例して大きな容量を必要とします。
★ハードディスクの容量を増加させる為には、
1.回転する円板とヘッドの距離を少なくする。
2.記録方式を変更する。
3.高性能のヘッドを開発する。
の3つの方法が有ります。
1.は、距離に反比例して容量が増加します。
2.の記録方式は、円板の記録方向を横方向から縦方向に変える。(垂直記録方式)
3.は、新技術のヘッドに変更する方法も有効です。
しかし、1.のヘッドと円板の距離を少なくする方法は、これ以上少なくするとヘッドと円板が接触します。残された方法は(現在では)2.と3.の方法だけです。
2.の記録方式を変える方法は、回転する円板の厚み方向に記録する方法で、飛躍的に記録容量が増加します。
今日の 「IT media News 」を見ていたら、日立GST社が、垂直記録方式と、新ヘッドのGMRヘッドを組み合わせて、1T(テラ)バイトを超える3.5インチハードディスクの開発に目途を付けたと書かれていました。
記録単位の 1ギガ×1000倍=1000ギガ=1T(テラ)ですから、私のパソコンの10倍の記録容量に相当します。
しかし、世に出すためには、量産技術を確立して値段を安くしたり、信頼性を向上させなければなりません。今後、エンジニアの苦労がしのばれます。
垂直記録方式は、次世代記録方式のハードディスクとして開発済です。今回の日立GST社は、最先端技術の組み合わせで超大容量のハードディスクの開発の目途を付けた訳です。
私は、過去にハードディスクの製造に携わっていた経験がありますので、敢えて書かせて頂きました。