週中競馬記事(2024年1月5日)~リーディングサイアー展望・回顧~ | ブログ

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今回は開幕週3日間開催の重賞などを

実施重賞はG3京都金杯、G3中山金杯、G3シンザン記念、G3フェアリーS

(※各重賞の登録時出走馬決定順16位および18位以内の登録馬を主に取り上げています)

 

●京都金杯

以前は内枠が圧倒的に強かったのですが、その傾向も弱まった感もある時期の近3年は中京芝1600mの開催となって本年は京都芝1600mに戻っての実施。22・23年は馬番7番が勝利して過去10年まで広げても馬番7番は[3-0-3-0]。基本的に内枠が良い様な傾向はあるようで、馬券内となった7番馬は人気馬から2桁人気までいるので一応は要警戒といったことでしょう。投稿段階で馬番は確定しているはずですが記載時は未確定。

 

本年の順位は出ていないので昨年の順位に沿うと

2023年1位ドゥラメンテ産駒はアヴェラーレが登録。

23年G3関屋記念で重賞勝利。連続好走がないようなタイプで前走G2スワンS7着から、今度は勝つような番でマイルに戻るのもプラスだとは思いますが、中京で牝馬限定3勝クラス特別勝利も関西エリアの実績に乏しいのは気になるところ。近2年は関東馬が勝利も中京実施の京都金杯で、この馬は全5勝が左回りと昨年までのコースならばといったタイプ。牝馬の勝利も20年サウンドキアラ、明けて6歳となって6歳牝馬の勝利も16年ウインプリメーラと出ていますが京都実施の京都金杯で関東馬の勝利は12年マイネルラクリマが最後、その前は07年マイネルスケルツィで関東馬の勝利はこの2勝のみだと思いますので該当条件ではラフィアンの所有馬のみ。想定は短期免許で騎乗のオーレリアン・ルメートル。

 

2023年2位ロードカナロア産駒はタイムトゥヘヴン、ダノンタッチダウンが登録。

タイムトゥヘヴンは近走振るわず、前走はOP(L)キャピタルS5着ですがスローのレースをメンバー中最速の上り32秒6でその結果が示すように後方からやって着を拾うタイプなのでよほど嵌らないことには。昨年中京の京都金杯でも後方からやって8着。想定は幸英明。

ダノンタッチダウンは23年G1NHKマイルC4着以来5ヶ月ぶりの前走G2富士Sで11着。長期休養明けで勝利したのはG1マイルチャンピオンシップも連勝のナミュール、騎手が全く御せいないので思いつきだけで逃げたところ当然持たずに直線投げ出したいつものアレだったので1回使われた効果でもあれば。想定は北村友一と騎手も替わって、安田隆行厩舎ラストイヤーの2ヶ月で管理したロードカナロア産駒ということから復調なれば。

 

2023年3位ディープインパクト産駒はドーブネ、ビューティフルデイの2頭が登録。

OP(L)ポートアイランドS、OP(L)キャピタルSとリステッドレースを連勝中。上記アヴェラーレもですが京都初出走なのは京都の実施自体がない期間も直近でありましたので仕方なくそこは考慮しないとしても、同じディープインパクト産駒のアドマイヤビルゴやディープモンスターと同じくリステッドレース止まりの重賞では実績に乏しく、近2走は芝1600m戦で連勝しポートアイランドSは稍重でしたが1000m通過60秒程度のスローを上り33秒台で前目から傾れ込んだだけの9頭立て・8頭立て。今回のペースはわかりませんが18頭立てで多頭数競馬にも実績はなく、それでいてトップハンデ58.5キロを課されたので楽ではないでしょう。想定は吉田隼人の継続。

ビューティフルデイはOP(L)オーロC8着から。重賞出走も昨年のG3関屋記念11着1走のみですが、距離実績は1400mまでなのでこれで切っても良いでしょう。年明けからこの時期は芝1400m古馬OPクラスのレースも暫くないので使って出走するならばG3京都牝馬Sといったローテなのでしょう。想定は西村淳也。

 

2023年7位モーリス産駒はアルナシームが登録。

OP(L)カシオペアS1着からで1600mよりも1800mで良いタイプなのでコース形状が合うかといった点もポイントでしょうが、この馬の場合は気性に問題があって力を発揮できなかったものが制御も以前よりは利くようになって漸く軌道に乗って来たようなタイプ、相手関係というよりもここは自身との戦いでしょうか。想定は鮫島克駿の継続。

 

2023年9位エピファネイアはセルバーグが登録。

昨年のG3中京記念を逃げ切りも、その後はG3関屋記念8着、G1マイルチャンピオンシップ16着。中京記念は逃げ切ったもので、近走の苦戦はハナを切れなかったりG1で相手関係なのでしょうが中京記念はハンデ55キロ、近2走は負担重量58キロ、今回はハンデ57キロとハナは切れそうですが展開に注文付きのハンデに不安アリ。想定は松山弘平で20年京都金杯サウンドキアラ、21年中山金杯ヒシイグアス、22年京都金杯ザダルでそれぞれ勝利と年明け最初の重賞となる東西金杯で非常に強い騎手。昨年は勝利していませんが京都金杯ピースワンパラディ4着と上位入着。

 

2023年10位ルーラーシップ産駒はドルチェモアとフリームファクシが登録。

ドルチェモアは前走G3中日新聞杯17着から。22年G1朝日杯フューチュリティステークス勝ち馬もその後は振るわずスプリント戦に転じても結果は出ず、転厩初戦となった前走で2000mに距離延長しても大敗し2歳時に重賞勝利のマイルに戻って。距離はベストとしても近走の結果からは苦戦という想定にせざるを得ないでしょう。想定は団野大成の継続。

G3チャレンジC8着から。前走は同じく3歳だったベラジオオペラが際どく勝利したレースで勝ち馬からは0秒6差。昨年は中京実施のG3きさらぎ賞をかなり軽いメンバーで勝利。G1日本ダービーは0秒5差でしたが近年の日本ダービーでもかなり低レベルのレースで、当時の上位2頭は菊花賞で日本ダービー不出走馬に完敗を喫してG1有馬記念でも強力な古馬相手とはいえ勝負にならずといったもの。きさらぎ賞も2000mの実施だったので芝2000m未満の距離は初出走のマイル重賞出走予定。この距離で新味が出ればといったところでしょうか、中山金杯の方が良さそうな気もしますが関西エリアを優先したのかそちらには登録なし。想定騎手も記載段階では入っていません。

 

●中山金杯

こちらは2003年以降中山芝2000mの実施。あまり傾向のようなものはないと思いますが牝馬の連対は本年も登録されている昨年2着クリノプレミアムのみ。20年には騙馬トリオンフが勝利も出走頭数の関係か基本的には牡馬優勢。19年から関東馬・関西馬が交互に勝利しており傾向が継続ならば本年は関西馬勝利の順番ですが。

 

2023年3位ディープインパクト産駒はサトノエルドールが登録。近3走は札幌芝2600mと前走G3中日新聞杯でいずれも6着。条件を問わず良くも悪くも相手なりといった成績。想定は三浦皇成で過去3年の重賞勝利数は2・3・2ですが13年から20年は年間重賞1勝、要は年に1回ぐらいはどこかで重賞を勝つのでそれに該当しているのであれば。昨年も勝利したG3東京新聞杯は過去2勝ですが1月実施の重賞は未勝利。

 

2023年5位ハーツクライはカテドラル、ボーンディスウェイ、マテンロウレオが登録。

カテドラルは前走G3武蔵野S12着から。7歳になってからのダート出走は半兄にダート重賞勝ち馬も適性もなかったようでまた芝に。昨年の小倉大賞典で2着した後にダートへ回ったのでこれも不可解でしたが明けて8歳、ハンデも58.5キロと厳しい一戦でしょう。中山金杯は初出走、G3京都金杯では20年1番人気17着。想定は荻野極。

ボーンディスウェイは3勝クラス常総S勝利から。明け4歳馬ならともかく5歳馬なので、勢いというよりは2歳時にG1ホープフルSで5着、3歳時にG2弥生賞ディープインパクト記念で1着アスクビクターモア、2着ドウデュースのG1馬相手に3着という実績馬が条件レースでもたつきながらも4歳暮れに再度OP入りといった臨戦過程。中山芝2000mは2歳時ながら過去2勝、重賞好走歴もあるコースで冬場に走る印象もありハンデ55キロとここはチャンスでしょう。想定は木幡巧也の継続。

マテンロウレオはG3チャレンジC5着から。昨年の5着馬でG2京都記念ではドウデュースの2着、その後G1でも掲示板と好走も昨夏以降はやや低迷。ハンデも58.5キロですが、騎手が御せない事からデタラメに乗るしかなくそれで間違って嵌ったら来るというだけなので。ということで想定は横山典弘。昨年の重賞勝利も後方からやるしかないので、デタラメに乗ったところ直線で偶然に進路が出来て嵌っただけのG2紫苑Sモリアーナ1勝のみ。

 

2023年8位ハービンジャーはエミューが登録。

不良馬場の23年G3フラワーC勝ち馬で3歳牝馬G1戦線では通用せず。渋ればといったところですがベストも1800m、マテンロウレオのそれとは違いますが後方からやってどこまでというレースになるでしょう。想定は昨年ブレイクの佐々木大輔。

 

2023年9位エピファネイアはエピファニーが登録。昨年は条件戦を4連勝して年明けの4歳初戦となったG2アメリカジョッキークラブCで2番人気11着。本年はOPケフェウスS1着、前走G3チャレンジC4着から出走。高速決着でといった気もしますが今回のポイントは想定レナ・ピーヒュレク、21年凱旋門賞トルカータータッソの勝利騎手。22年凱旋門賞勝利騎手が昨年の短期免許で結果は出ず見た目にも酷い騎乗なので心配ですが、ドイツ地区2位らしく昨年同地区1位アンドレアシュ・シュタルケのようにキッチリ型に嵌めて乗ってくるのであれば。バウルジャン・ムルザバエフを見てもドイツ地区で騎乗していた騎手は中央の競馬にフィットする印象も。

 

2023年10位ルーラーシップ産駒はカレンシュトラウスが登録。

22年OPメイS勝利後は1年以上の長期休養を経て昨年夏に小倉で復帰し9・8・6着。徐々に着順を上げていますがスローのリステッド芝1600m戦で京都金杯の方が向きそうにも思えますが万全の状態で出走ならば。想定は藤懸貴志。

 

中山金杯は昨年2着クリノプレミアム、昨年4着アラタ。

G1オークス11着以来のゴールデンハインド、マイネルクリソーラ、マイネルファンロンのラフィアン勢なども有力と思われます。

 

●シンザン記念

シンザン記念は過去3年は中京開催で21年勝ち馬ピクシーナイトはG1勝利もありましたが同年のスプリンターズS勝ち馬。マイル重賞というのもありますが中京実施の近年はクラシックに直結という感じではなく。ジェンティルドンナやアーモンドアイといった牝馬三冠の勝ち馬なども出しており京都に戻ってどのような傾向になるか。シーキングザパール、タニノギムレット、ミッキーアイルといったG1勝ち馬も名を連ねるなど年度によってレベル差があまりにも激しいといった表現が良いのかも知れません。

 

 

本年はG3函館2歳S勝ち馬ゼルトザームのみがOP馬で他20頭は収得賞金400万といったメンバー。ゼルトザームは距離も長いでしょうが交流重賞のダートからということで1勝馬から勝ち馬が出ることになるでしょう。ということで本年も1勝クラス特別のようなメンバーですが。

 

中でも注目はルーラーシップ産駒ナイトスラッガーで以前も他記事で触れましたが朝日杯フューチュリティステークスにも登録のあった馬で2戦目の未勝利勝ちから中1週だったからか回避してこちらへ、抽選なので出走するかわかりませんがほぼ1勝馬同士とはいえハイレベルも予想されるメンバーでどこまでやれるか注目。想定は22年凱旋門賞勝利のルーク・モリス、先にも書きましたが敗因となればここでしょう。

他にダイワメジャー産駒エコロブルーム、スワーヴリチャード産駒ショーマンフリート、ノーブルロジャーはG1朝日杯フューチュリティステークス勝ち馬ジャンタルマンタルと同じくパレスマリス産駒、この辺りが有力となるでしょうか。

 

●フェアリーS

こちらは収得賞金900万3頭、他15頭が賞金400万組、1頭回避で400万組14頭中13頭が出走可能という状況と思われます。

 

中山芝1600mの1勝クラスサフラン賞をレコード勝ちしたディスクリートキャット産駒キャットファイトは前走G1阪神ジュベナイルフィリーズで抑え込んでしまったのか後方よりの競馬で伸びずに10着。ゴドルフィンの所有馬でレモンポップの坂井瑠星に乗り替わりの想定。先行して良い騎手なので合いそうにも思えますが。

 

注目馬として挙げたいのはG3アルテミスS3着ルーラーシップ産駒スティールブルー。

重賞入着があるのはこの馬だけ、想定もクリストフ・ルメールなので1番人気にも推されそうですが、前走は3番手からの競馬で先に抜けたところをチェルヴィニアとサフィラに差し込まれてしまったようなレース。

初戦は8月新潟芝1600mを17頭立て17番から出て1000m通過62秒8のスローながら32秒9の最速上りを計時して勝利とこの決め手が生かせるようならば。右回り初出走でタイプ的には中山マイルと思えませんが、そこは鞍上の力で。21年にクリストフ・ルメールで勝利したファインルージュも新潟の新馬2着から2戦目東京の未勝利勝ち上がりからの右回り初出走だったので。

 

もう1頭挙げればロジャーバローズ産駒テリオスサラとなるでしょうか。この父の時点で怪しいのですが前走1勝クラス赤松賞はG1阪神ジュベナイルフィリーズ2着ステレンボッシュの0秒1差2着。この馬が番手から進め前が止まって直線抜け出したところをトム・マーカンドで差したステレンボッシュが強いといった前走なのであまり評価はしたくないのですが未勝利勝ちの中山マイルに戻って。追い出されると上へ跳ねるようなフォームなので躍動感があるといえばあるのですが、ロスも大きい様にも思えもっと沈み込むようになってくればもっと走るのではないでしょうか。