週中競馬記事(2023年8月22日)~リーディングサイアー展望・回顧~ | ブログ

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4週連続小倉・新潟・札幌開催の3週目

重賞はキーンランドC、新潟2歳S、小倉サマージャンプの3レース

札幌ではワールドオールスタージョッキーズ4戦の実施週

 

 

●1位(1位)ロードカナロア(26億2481万1000円)(107勝)

(25億3595万円)(100勝)

先週はダート1000m、芝2600m戦と様々なカテゴリーから勝ち馬を出し7勝加算の好調週。重賞勝ち馬は出ませんでしたが得意のダートOP特別で2着馬、3勝クラス特別1勝、2勝クラス特別2勝などもあって獲得賞金26億円突破。

 

先週は勝利回数を大きく重ね通算勝利回数を932まで伸ばしネオユニヴァースの929勝を上回り、現役競走馬が中央に在籍する1000勝未満種牡馬では最多勝となりました。JRA公式の発表しているデータではなく「おそらくトップ」ということになりますが同条件で現役競走馬のいない種牡馬としてはアグネスタキオンの967勝がトップ。

色々と条件の付くややこしい言い回しになりましたが、単に種牡馬ロードカナロアの1000勝達成近しといったデータでしょう。ペース的には来年早々の1000勝クリアと思われます、そうなれば最終世代の2歳馬も含め現役競走馬が中央に在籍するネオユニヴァースが再びトップとなりますが。

 

今週の重賞登録馬はキーンランドCのキミワクイーン、ジュビリーヘッド、レイハリア。

キミワクイーンはG3函館スプリントS勝利からスプリント重賞で連勝が懸かる出走。札幌は3歳時の昨年に53キロで2勝クラス特別を勝利し、負担重量55キロに関しては前走で克服しており56キロの勝利もあるので問題はなさそう。函館や札幌も合うのでしょうが時季的に強いともいえるでしょうか。想定の横山武史は騎乗成績[3-2-0-0]。

ジュビリーヘッドはG3函館スプリントS2着から、前走はロードカナロア産駒のワン・ツーでしたが昨年はやや後ろの位置取りとなって7着。最速上りで函館スプリントSを差し切ったキミワクイーンに対しこちらはある程度は位置を取りたいタイプのようです。想定は西村淳也の継続。

レイハリアは21年勝ち馬ですが未勝利から重賞連勝を含む4連勝、51キロで制した3歳時と異なり近走は苦戦中。昨年も函館スプリントS4着からキーンランドC10着で以降すべて2桁着順。想定は亀田温心。

 

●2位(2位)ドゥラメンテ(23億1826万5000円)(81勝)

(22億5814万9000円)(77勝)

先週は3勝クラス特別など4勝で獲得賞金23億円突破。首位との差は前回から開きましたが重賞出走馬もなく相手が7勝した週間と考えれば、対ロードカナロアでは良く耐えたといった週間。

 

3勝クラス日本海Sを勝利した3歳ドゥレッツァは未勝利から4連勝でOP入り。菊花賞路線に向かうのか注目されるところでしょう。

 

今週の重賞に産駒登録なし。

今週はスプリント重賞、2歳重賞、障害重賞の3重賞で上位種牡馬産駒の重賞登録も少なめ。

 

●3位(3位)ディープインパクト(21億8896万8000円)(59勝)

(20億7629万8000円)(57勝)

先週はG2札幌記念など2勝で獲得賞金21億円突破。2週未勝利が続き停滞気味だったこともあり、キズナに一旦逆転も許しましたが札幌記念プログノーシスの勝利で最終的には3位となって今回もトップ3内に踏みとどまりました。

 

プログノーシスはG2金鯱賞勝ち馬で、前走は初の海外遠征など厳しい条件を強いられ位置取りも苦しくなった香港G1のQE2Cそれでもロマンチックウォリアーの2着に入っており、連続開催の2週目、洋芝の稍重で馬場適性もあったのでしょうが、大事に使われて来ただけで今回のメンバーに入っても引けを取らない実力の持ち主だったということを証明するが如く、負担重量ではアドバンテージのあった2着の3歳トップナイフに4馬身差の完勝。秋のローテ次第ですが本年ディープインパクトの種牡馬順位を左右する存在となるかも知れません。

21年のG1日本ダービーの勝ち馬シャフリヤールは11着と大敗。喉頭蓋エントラップメント発症ということで術後に問題がなければとなりますが、早期からビッグタイトルを獲得している馬で5歳秋を迎え本年のレースぶりからも上がり目といった意味では期待薄でしょうか。今秋はG1の結果によるボーナスも対象ではなく、種牡馬になる競走馬でしょうからあまり無理もさせられないと思いますが。

 

キーンランドCにはレッドベルオーブが登録。

先週のG3北九州記念では登録時非抽選馬対象から出走に漕ぎ着け3着となったストーンリッジのように、早期から活躍後スプリント戦に転じてから安定。中距離で大逃げして大敗していた時期もありましたが近3走は函館・札幌の芝OP特別で5・3・5着。その入着した近3走の勝ち馬ゾンニッヒ、シュバルツカイザー、シナモンスティックも全て登録されており勝ち負けは難しいかも知れませんが入着程度なら。想定は近3走でも騎乗の松田大作の継続。

ロードマックスは出走馬決定順18位の登録時非抽選馬対象。

 

小倉サマージャンプにはイベリアが登録。

14年にメイショウブシドウで勝利しておりイベリア勝利の場合は産駒2勝目。

 

●4位(4位)キズナ(21億3607万4000円)(87勝)

(20億5556万1000円)(83勝)

先週は2勝クラス特別など2勝、G3北九州記念で入着馬を出すなどして獲得賞金21億円突破。上記の通りディープインパクトを一旦は逆転しましたが札幌記念プログノーシスの勝利によって今週集計分では前回と順位は変わらず。北九州記念もディープインパクト産駒ストーンリッジ3着、キズナ産駒スマートリアン4着といった結果に。

 

2勝クラス特別を勝利した3歳牡・牝のリビアングラス、コンクシェルはリビアングラスがG2京都新聞杯で勝ち馬と同タイムの3着、コンクシェルはOP(L)アネモネSで半馬身差の2着とほぼOP馬のような存在がクラス再編成後の自己条件で勝ったような結果、コンクシェルは1勝クラスからの連勝。どちらも逃げ切っての完勝で勝つべきレースをキッチリ獲った印象も、特に牝馬コンクシェルの方はリバティアイランドがいますので2勝クラス特別を5馬身差で勝ってもG1秋華賞という意味ではまだ厳しいかと、本年の2冠牝馬はあまりにも強いです。

 

今週の重賞登録馬は新潟2歳Sのジューンテイク。

今週のキズナ産駒唯一の重賞登録馬で、トップ10内種牡馬の産駒では唯一の新潟2歳S登録馬。

中京芝1400mの勝ち馬で、前走左回りの新潟・中京・東京組が良いとのことでその条件には合致しますが芝1600mからの出走馬優位で同じく左回りの新馬戦を勝って来た馬が本年は多い登録状況。レース最速上りで勝って来たような馬も多く新潟外回りの直線で横いっぱいに広がるような瞬発力比べとなれば分が悪いかも知れません。想定は富田暁。

 

●5位(5位)ハーツクライ(17億4440万2000円)(61勝)

(16億9276万2000円)(58勝)

先週は1勝クラスなど3勝で獲得賞金17億円突破。通算勝利回数系のトピックが上位種牡馬に多い週間でしたがハーツクライは歴代7位クロフネに1勝差と迫って次回にも逆転するでしょう。クロフネもソダシなどまだ現役競走馬がおり、先週もG3北九州記念でママコチャが2着したほどですが本年は6勝という状況でハーツクライに抜かれるのも時間の問題でしょう。

 

G2札幌記念ではダノンベルーガ4着、ヒシイグアス5着と堀厩舎所属の2頭が入着。ダノンベルーガは右回りが不得手で秋に向けてのプレップ、ヒシイグアスも馬場に泣いたような状況での入着と敗れはしたもののさすがは実力馬といった内容でした。ただしダノンベルーガの方はさすがジョアン・モレイラといったレースぶりで誰になるのかわかりませんが乗り替わりで大きく割り引きとなるかも知れません。本年はダミアン・レーンのテン乗りで日本ダービーを勝利したような厩舎で外国人騎手の起用自体がポイントといった陣営ともいえるでしょうか。

 

キーンランドCにはサトノアイが登録。

出走の場合はUHB賞3着から中1週ですが、登録時16位タイの1/2抽選対象。

 

小倉サマージャンプにはリバーシブルレーンが登録。

20年に産駒スプリングボックスで勝利し、リバーシブルレーン勝利の場合は半兄の平地重賞勝ち馬ステイフーリッシュときょうだい重賞制覇に。近親にはブラックホーク、ピンクカメオ、ロジチャリス、グレイルなどの重賞勝ち馬も。

 

●6位(6位)モーリス(16億9156万7000円)(69勝)

(16億6678万7000円)(66勝)

先週は3歳未勝利3勝。通算勝利回数300クリアとなりました。

区切りの勝利はありましたが獲得賞金17億円に届かず。G2札幌記念では昨年の勝ち馬で1番人気となったジャックドールが先手を取れず馬場も影響したのか6着と動けず。仮にジャックドールが勝っていればハーツクライを逆転しトップ5入りでした。もう1頭出走の産駒ラーグルフも着外に。

 

2歳部門でも未勝利戦で1番人気馬がどちらも勝てず、それぞれ2・3着なので直ぐにでも勝てそうですが単勝1.2倍と1.3倍の1番人気馬だったので取りこぼしたという印象も強くスワーヴリチャードを逆転できず。

 

今週の重賞に産駒登録なし

今週は6位~10位種牡馬の産駒に重賞登録馬はありません。

 

●7位(7位)キタサンブラック(15億5025万1000円)(56勝)

(15億610万1000円)(51勝)

先週は1勝クラス特別など5勝。2歳世代でも勝ち馬が出て昨年に最終世代が2歳戦出走のディープインパクトを除きトップ10内種牡馬すべてから2歳戦勝ち馬が出たことに。キタサンブラック産駒ウールデュボヌールが勝ったレースは2着ウインマクシマムで産駒ワン・ツー。

 

1勝クラスでは14番人気ワレハウミノコが勝利して14番人気の勝利は産駒最低人気順の勝利で単勝104.6倍も過去最高配当、3連単1773万3000円は札幌競馬場の配当レコード。産駒による過去最高(最低)記録は10番人気馬の勝利で単勝配当は60.7倍だったのでこれらを更新。

 

印象的な勝利が多い週間5勝も、獲得賞金は5000万未満の加算と存外伸びませんでしたが2週未勝利だっただけに勝ち馬が出たのは大きいでしょう。

獲得賞金では先週時点で昨年の成績を上回りキャリアハイの年度となることが確定。上位常連種牡馬となるであろう3年目種牡馬で各種数値は右肩上がりの時期ですが、本年も皐月賞・宝塚記念で勝ち馬を出し日本ダービー・桜花賞では2着馬を出すなどこのような大レースでの強さが8月時点の前年獲得賞金超えに大きく貢献したと思われます。年間勝利回数56は昨年の57にあと1と迫っておりこちらもクリアは確実で過去最高の数値となるでしょう。

 

6位以下種牡馬は重賞に産駒登録がない週間なので今週は重賞登録馬なし

宝塚記念後は重賞登録馬がないので下半期に入った7月以降9週連続重賞出走なし。

 

●8位(8位)ハービンジャー(12億4502万6000円)(59勝)

(12億3137万6000円)(58勝)

先週は1勝クラス1勝で特筆すべきこともなかったように思われますが未勝利週にはならなかったという程度で。

 

今週の重賞に産駒登録なし。

 

●9位(9位)ルーラーシップ(12億1561万6000円)(59勝)

(11億9315万円)(58勝)

ルーラーシップも特にこれといってないのですが3歳未勝利で1頭勝ち馬が出て獲得賞金12億円突破。

先週G3小倉記念でエヒトが勝利もG3マーメイドSビッグリボン以来の特別戦勝利で、先週の勝利も未勝利戦だったので1勝クラス・2勝クラス・3勝クラスの各条件戦からは9週勝ち馬が出ていない状況。それでも9位に付けていますが、それらの層から勝ち馬が出て来ない週間が続き獲得賞金がもう一つ伸びてこない要因にもなっているでしょう。6月18日の2勝クラス町田特別キングスレインの勝利が該当条件では最後の勝利。

 

今週の重賞に産駒登録なし。

 

●10位(10位)ヘニーヒューズ(11億6782万円)(64勝)

(11億1772万3000円)(62勝)

先週は2勝クラス特別、3勝クラス特別ワン・ツーなどで5000万円以上加算の10位キープ。土曜未勝利で11位に落ちそうな週間でしたが日曜の特別戦で勝ち馬を続けて出すなど、終わってみれば11位エピファネイアとの差を前回より広げ、その差は200万から2200万ほどに。

 

今週の重賞に産駒登録なし

土曜新潟メインOP(L)BSN賞に産駒1頭登録。

 

 

・2歳部門

1位(1位)スワーヴリチャード(1億589万2000)(10勝)※新種牡馬

2位(2位)モーリス(9267万)(8勝)

3位(4位)ロードカナロア(8204万2000)(8勝)

4位(5位)エピファネイア(8152万)(8勝)

5位(3位)ヘニーヒューズ(7785万2000)(6勝)

6位(6位)キズナ(7004万)(7勝)

7位(8位)ドレフォン(6497万6000)(5勝)

8位(7位)ダイワメジャー(5015万)(5勝)

9位(9位)リアルスティール(4638万2000)(3勝)

10位(10位)ルーラーシップ(4156万)(4勝)

 

11位(23位)ダノンバラード(3953万2000)(2勝)

12位(11位)ロゴタイプ(3691万8000)(3勝)

13位(12位)リアルインパクト(3585万)(3勝)

14位(18位)ブリックスアンドモルタル(3327万)(3勝)※新種牡馬

15位(27位)リオンディーズ(3050万)(2勝)

16位(13位)レッドファルクス(3038万)(2勝)

17位(14位)サトノクラウン(2872万)(2勝)

18位(15位)マジェスティックウォリアー(2689万)(2勝)

19位(17位)パイロ(2668万)(3勝)

20位(16位)ブラックタイド(2656万9000)(2勝)

 

先週も上位に大きな変動はなかったのですが2歳リーディングもある程度の時期を経過すると順位も固まってくるものなのでじょう。

首位は前回に引き続きスワーヴリチャードで前回から変動なしの首位ですが、新種牡馬ながら10勝到達・獲得賞金1億円突破はそれぞれ1番乗りとなりました。ヘニーヒューズが徐々にランキングを落として2歳リーディングサイアー候補が上位を形成し、本年はここにキズナを加えた5頭による2歳リーディング争いとなりそうです。

 

勝ち馬で注目は日曜の3場、芝1800m・2000mの新馬戦勝ち馬アドマイヤベル、ウールデュボヌール、ジュンゴールド。

勝ちぶりでは小倉芝1800mの新馬戦で勝利したエピファネイア産駒ジュンゴールドでしょう。当日の小倉は先行有利でここも先行決着になりそうなレースを最内枠から出て3馬身半差の差し切り。オーナーサイドはアレですがノーザン生産の祖母リアルナンバーでマカヒキなどの近親。

ウールデュボヌールのはキタサンブラックワン・ツーとなったレースで2着ウインマクシマムと共に注目。レースは超スロー、上りだけの競馬で道中早目に動いて競り負けた2着馬も順調なら2戦目でアッサリ勝ち上がると思われます。3着センチュリボンド、4着サトノオラシオンまで注目しておきたい存在。

アドマイヤベルはアドマイヤリードの下となるスワーヴリチャード産駒。ゲートの出が悪く後方からとなって中間点辺りから動き最後は2着馬をハナ差で差し切り、新潟芝1800mで上り33秒8を計時。ゲートの出が不安で新潟外回りでなければ負けたでしょうが、決め手は相当なもの。2着ベストミーエヴァーは直線で他馬に絡まれていたようなところもあり、着差を考えればスムーズならこちらが勝っていたでしょう。こちらはゲート入りに手間取ったようですが前扉を開けたら入ったとのこと。

その他では札幌芝1500mで新馬勝ちのドゥラメンテ産駒ラヴスコール。この馬は競走能力は非常に高いと思うのですが横山武史をして引っ掛けられていた辺り相当乗り難しいとも思われます。1500mでこれなので距離が伸びて良いとも思えませんが、そこは心身ともに成長といったことでカバーできれば。

 

 

・母の父部門

(前回)

1位ディープインパクト 26億8034万円

2位キングカメハメハ  22億6134万3000円

3位クロフネ       15億2718万3000円

4位シンボリクリスエス 14億9625万4000円

5位マンハッタンカフェ 14億8391万4000円

 

(今回)

1位ディープインパクト 27億236万円

2位キングカメハメハ  23億2913万3000円

3位クロフネ       15億4978万6000円

4位シンボリクリスエス 15億3224万円

5位マンハッタンカフェ 15億1459万5000円

 

首位ディープインパクトは1勝クラス2勝などで獲得賞金27億円突破。

2位キングカメハメハは1勝クラスなど4勝、G3北九州記念ママコチャ2着などで獲得賞金23億円突破。

3位クロフネは2歳未勝利1勝。九州産馬限定戦の勝利。

4位シンボリクリスエスは未勝利ながら獲得賞金15億円突破。G2札幌記念ソーヴァリアント3着など。

5位マンハッタンカフェは3勝クラス佐世保Sなど2勝で獲得賞金15億円突破。上位5頭の順位変動はなかったものの3~5位の3種牡馬は15億円台で収まる接戦に。

 

G2札幌記念は父ディープインパクトのプログノーシスが勝利。母の父オブザーヴァトリは62位。

母の父オブザーヴァトリはG2金鯱賞プログノーシス以来の本年重賞2勝、通算2勝。

母の父として中央重賞勝ち馬はプログノーシスのみ。

 

G3北九州記念は父フロステッドのジャスパークローネが勝利。母の父キトゥンズジョイは44位。

母の父キトゥンズジョイはCBC賞ジャスパークローネ以来の本年重賞2勝、通算2勝。

母の父として中央重賞勝ち馬はジャスパークローネのみ。