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『中嶋邦夫 クリスマス特別展』 好評開催中 ~12月30日(土)
アルスノヴァの公式サイトが新しくなりました ぜひご覧くださいませ→ ★
年の瀬のお忙しいさ中、想像以上に多くのお客様に
ご来店頂きました…
『中嶋邦夫 特別展』はいよいよ明日が最終日でございます。
ご来店頂きましたお客様方には心より御礼申し上げます。
明日はお時間によってはまだご予約に空きがございますので
どうぞご遠慮なくお問い合わせくださいませ。
さて…一旦お話が逸れますが…
「五十嵐さん、ジュエリーを乗せられているお皿はどのようなものですか?」
という、ご質問が続いておりますので、少しご説明させて頂きます。
中国の北宋時代(960年~1127年)のお皿でございます。
ふるいっ!、古い…です^^
20代の頃から30代にかけて古陶磁に夢中になっておりました。
その頃に求めたお品は実はほとんど手放してしまいましたけれど
何故かこのお皿だけが手元に残りました。
中国の古陶磁は、傷の無いお品でしたら
家が買えるほどの価格が致しますけれど、このお皿は継いでございますので
私のお小遣いでも購入することが出来ました。
伸びやかに描かれた蓮のお花が実に美しく、
私が現在手掛けているジュエリーと相性が良いので
つい撮影に使ってしまいます。
古の方々の描く曲線の美しさにはただただ溜息が出る思いがいたします…
中嶋先生の作品は、途方もないほどの技術が尽くされているものばかりですが、
「どうだ、上手いだろう?」と、作品が語りかけてくる風情が全く無いのです。
高い技術を用いた作品でも、拝見しておりますとちょっと草臥れてしまうような
芸術作品は想像以上に多いものですが、そのような感じが全く致しません。
今回の特別展をご覧になってくださったお客様の数名が
「なんて我のない、素直で美しい作品なのかしら…」と
異口同音に仰られまして驚きました。
先日中嶋先生がアルスノヴァに見えてくださった折に
「作家が技術的なことについて言葉を尽くすことはいかがなものだろう…」と
仰られておりました。中嶋先生の美学を感じました。
「それだけのことをなさっているのですから、もっともっと語られたら
よろしいのに…」と私が申し上げますと、
「五十嵐さんのような立場の方に語ってもらうことが一番だと思います。」
その様に仰っておられました。
(なんと、責任重大ではございませんか…)
このフクシアのブローチに関しまして私が驚いておりますことは…
このブローチは2番目の写真をご覧いただきますとご理解頂けると思いますが、
とても大きいのです。
大きいブローチですから、お着けになられますと、前に傾いたりするのではないか?と
思われる方も多いと思いますが、実はニットにこのブローチをお着け頂いても
ピタッと嘘のように美しくおさまります。重さも何故か感じません。
中嶋先生はご経験の数が圧倒的なのです。
伝説的なジュエリーデザイナー田宮千穂先生の工房の制作部長として
名立たるお客様方に向けての多くの作品を制作なさってきた
20代の頃から、ご自身のブランドを率いておられる現在まで…
ブローチ、或いはフルネックレスというハイジュエリーとされる
ジュエリーをこれほど多く手がけられた方は、まずはいらっしゃらないと思います。
クレームを決して生じさせてはならないようなお仕事を
何方よりも数多くご経験なさってきているからこそ
制作出来る…中嶋先生の作品はその様なお品ばかりでございます。
フクシアの葉と蕊の周りのピンク色の部分はプリカジュールという技法で
表現されております。ステンドグラスのように向こうが透けて
見える技法です。
プリカジュールは作家により様々な手法を取ると思いますし、
その制作のなさり方は作家の方にとっては普通は企業秘密のように
隠しておきたいところだと思いますが、
中嶋先生は明らかになさっておられます…どころか体験させて下さることも
ございます。
(2017年の年末に、中嶋先生の工房にてバスタイユとプリカジュールの技法をを
体験させて頂きました。 → ★
娘は自分で身に着ける指環を中嶋先生の工房で制作をさせて頂くという
素晴らしい体験をさせて頂きました。 → ★)
七宝のお粉はとても細かく、粉薬のようでございます。
それを水に溶き、お水の表面張力のみで地金で作られたフレームに
乗せていきます。フレームは細かく区切られている方が
より制作は簡単でございますが、フクシアの葉はステンドグラス状になっております部分の
面積が非常に大きいのです。
そしてお色が均一で仕上がりが滑らか…
この大きさに致しまして、この仕上がりは驚くべきことでございます。
他の方々の追随を許さぬ技術が感じられる大変な名作でございます。
見所がわかると七宝のジュエリーを鑑賞する愉しみは倍増いたします。
中嶋先生の作家としての美学は心からご尊敬申し上げますところですので
作品のご説明は出来ます限り私の方でさせて頂きたく思います。
これからも中嶋作品をご愛顧頂けましたら幸いでございます。
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