常日頃から
「人を見る目がない。」と言われます。
基本的に人懐っこいというか、
人から好かれたいという気持ちが先にたってしまって、
失敗することは確かに多いと思います。
今日のタイトルは『人を見る目』ですが・・・
『人を見る目』について考えた時、
私の俳句の師匠である藤田 湘子先生との
あるエピソードを思い出しましたので、
『わたしと俳句』・・・シリーズその④も
兼ねさせて頂くことに致しますね。
- 藤田 湘子
- 新20週俳句入門
この『20週俳句入門』は
著者の藤田 湘子先生が私の師匠であるという
贔屓目を抜きにしても、
これから俳句を始められる方、
またすでにお作りになられているけれど
行き詰まりを感じていられる方・・・にとっては、
真っ先に手にとるべき、名著中の名著であると思います。
湘子先生(男性です。)は平成17年の春に亡くなられました。
(78歳でした。。。)
私の所属していた『鷹俳句会』は会員数二千人超を誇る、
大変に大きな俳句結社でした。
(現在は小川 軽舟氏に引き継がれ、会員数も減ってはいないと
聞いています。)
その『鷹俳句会』を設立し、主宰されていたのが湘子先生です。
ご存命の時は俳句会における重鎮中の重鎮であったかと思います。
湘子先生はまさしく『カリスマ』でした。
そして、非常に厳しく、人を圧倒する存在感を持たれた方でした。
時が経つにつれ、湘子先生は
その存在を伝説のように語られていくことになるのでしょうか・・・
前述した『人を見る目』ということを考える時、
私には湘子先生との忘れられないエピソードがあります。
恐らくは句会の帰り道だったかと思います。
車中で先生は私にこう切り出されました。
※ちなみに私は俳号(俳句での名前のことです。)は
「五十嵐 なほみ」と名乗っておりました。
「なほみ、最近なほみは○○と親しくしているのか?」と
突然女流の俳人の名前を口にされました。
「はい、句会等を通して楽しくお付き合いをさせて頂いております。」
・・・と答えますと、
先生はいきなり・・・
「やめとけ。
俺はあいつの顔の形が気になるのだよ。
ああいう顔の形の人間は大抵○○な性格の持ち主だよ。
いずれ、なほみの負担になるからやめておけ。」
・・・と湘子先生は仰られたのです。
(???顔の形って言われても・・・と
その時は思いました。)
「いいか、俺はなほみに無駄に傷ついて欲しくないんだよ。
もっと自分を大切にしなさい。
そしてもっと人を見る目を持ちなさい。
なほみが人と群れるタイプの女でないことは
自分でも解っているだろう・・・
付き合う相手は慎重に吟味しなさい。」と
続けて言われました。。。
正直、いくら先生の言葉であっても
諾える言葉ではなくて・・・
(だって根拠は顔の形なのですよ・・・)
その方とはそれまで通りのお付き合いをさせて頂いていくのですが・・・
ほどなくして、私は先生の仰ったとおりの
彼女の性格の傾向に苦しまされることになったのです。。。
今、考えてみますと・・・先生はとんでもない数の人間に囲まれ、
その人間達を活かすも殺すも(俳句において)、
先生にすべてかかっていたわけですから、
人を見抜く並々ならぬ能力を持っていられたのだろうなぁ・・・と
思うのです。
(たとえば鷹俳句会の会員は1ヶ月に6句を先生に提出することになっていました。
二千人×6句=一万二千句を吟味していくのです。
先生のお仕事はこれだけではありません。NHKの講師を務められていた時も
ありますし、お元気な時は精力的に全国で句会も開かれていました。
人と接する機会の多さもさながら、
俳句とは人の本性が露呈されることもありますでしょうから、
まさしく人間漬けの日々を送られていたと思います。)
『人を見る目』も養われようというものです。
とにかくこの『顔の形』の件には驚かされました・・・
厳しくて、怖いというイメージが先に立ってしまう
湘子先生ですが、非常にお優しい一面もお持ちでした。
機会がありましたら、ぜひご紹介をさせて頂きたいと思います。
(それにしても先生の顔写真がネット上ではなかなか
出てこないのです。お顔をご紹介したいと思っていたのですが・・・)
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