先に投稿したコラム(2024年相場予想 ①リスク)に続き、
本コラムではGDP成長率とインフレの予測を深掘っていきます。
■GDP成長率(予測)
GDP成長率 | 2023 | 2024 | 2025 |
世界 | 2.9%(2.2%) | 2.7%(2.7%) | 3.0% |
米国 | 1.5%(0.5%) | 1.5%(1.0%) | 1.7% |
ユーロ | 0.6%(0.5%) | 1.2%(1.4%) | 1.6% |
日本 | 1.7%(1.8%) | 1.0%(0.9%) | 1.2% |
中国 | 5.4%(4.6%) | 4.7%(4.1%) | 4.2% |
ロシア | 2.4%(-5.6%) | 1.1%(-0.2%) | 1.0% |
メキシコ | 3.2%(1.6%) | 2.5%(2.1%) | 2.0% |
タイ | 2.7% | 3.2% | 3.1% |
因みに、2023は確定値、2024と2025は予測値となります。
また、2023と2024の括弧()は、2023初頭時の予測値です。
2023年は確定値が予測値を上回った数字を緑字にしてます。
また、2024と2025は前年比増で緑字、前年比減で赤字です。
2023初頭時の予測は悲観的でした(コロナという背景があった)
しかしフタを空けてみればコロナの影響は限定的で収まり、
世界のGDPは全体的には成長した…という結果でした。
その影で、ユーロや日本は劣後した…という2023年だったようです。
で、2024と2025の予測では、西側諸国は堅調、
中露やメキシコ等の新興国が足踏みする…となっています。
ココだけ見ると、中期的には欧米市場に妙味がありそうです。
蛇足ですが、今年からタイ国の数値を加えました。
また、ロシアを入れていましたが、来年からは外す予定です。
(ウクライナ情勢から注目していたが数字に全く信ぴょう性が無いため)
■インフレ率(予測)
インフレ率 | 2023 | 2024 | 2025 |
世界 | 6.9%(6.6%) | 5.8%(5.1%) | 3.8%? |
米国 | 4.1%(3.5%) | 2.8%(2.6%) | 2.2% |
ユーロ | 5.6%(N/A) | 2.6%(N/A) | 2.1% |
日本 | 2.5%(2.0%) | 2.6%(1.67%) | 2.0% |
中国 | 0.40%(N/A) | 1.0%(N/A) | 1.5% |
ロシア | 5.8%(N/A) | 7.2%(N/A) | 5.3% |
メキシコ | 5.5%(5.7%) | 3.9%(3.3%) | 3.2% |
タイ | 1.3% | 2.6% | 2.0% |
※インフレ率は、低下を緑字、上昇を赤字としています。
総じて、2024年迄は世界的なインフレが続くものの、
2025年にはインフレはかなり収まる…との内容です。
気になるポイントが幾つかあります。
まず、日本のインフレ率(2024&2025)が欧米と同レベルであること!
インフレ率が変わらないのに、政策金利が5%以上離れているとか
そりゃ急激な円安になるよなぁ…と改めて感じます。
日銀は(少なくとも)マイナス金利政策を即解除すべきでしょう。
次に、中国のインフレ率が極端に低いこと!
コロナ自粛の影響が長引いている…との見方もあるでしょうが、
既にデフレ経済に入っていると視るのが正しいように思えます。
また、前項のGDP成長率予測(4~5%)の信頼性も揺らぎます。
中国では外貨準備を崩したり、貨幣の供給を増やしたりして
バラまき政策を行っているようですが、それも限界を超え始め、
経済は(好循環どころか)逆にデフレスパイラルが廻り始めている…
というのが現状なのかもしれません、
あと、ユーロ圏(特に2023)のインフレ率が跳ね上がったこと!
正確な数値を見つけられなかった可能性もありますが、
・地政学的な不安定さ
・資源の貧弱さ(天然ガスをロシアに頼っている等)
等々により、リスク許容度が低い経済圏なのかもしれません。
最後に、メキシコのインフレ率の低さ!
徐々に金利先安観が出てメキシコペソが下落するかもしれません。
ということで…
朧気ながら、相場を取り巻く雰囲気が見えてきました。
2週続けた①リスク②成長率&インフレの情報を基に、
次回のコラムで2024年の相場予測をまとめていこうと思っています。