年間の投資方針を決めるにあたり、
今年も『リスク』から考察を進めていきます。
2024年の『10大リスク』は以下が挙げられています。
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01 米国大統領選挙
02 台湾情勢
03 ポスト・ウクライナ紛争
04 グローバルサウスの第3極化
05 西側諸国のデリスキング政策
06 中国の非市場的経済行為
07 グリーン鉱物の争奪戦
08 サイバー脅威の継続
09 新興技術への規制をめぐる競争
10 データ保護主義
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今年から10大リスクはランキング形式では無くなり、
1~4が地政学、5~7が国際経済、8~10がデジタル経済…と
カテゴリ毎に分けられるようになりました。
各項目の詳細説明も読んでみました。
デジタル経済(8~10)については、耳タコな話…というか、
長年言われ続けているコトなので考慮から外すことに。
04の『デリスキング』、耳慣れない単語だったので調べました。
デリスキング(リスク回避) vs デカップリング(経済分断)
デカップリングのように(他国に対し)強くアタらず
穏やかに国際的アプローチを行う…のだそうです。
※個人的には、欧米先進諸国のこのような玉虫色な対応が、
中露を甘やかし続けている…ように思うのですが。。
さて、ここからが本題
今年1番のリスクは『01 米国大統領選挙』でしょう。
トランプ vs バイデン という後期高齢者同士の
一騎打ち(再び)となることが既に予想されています。
トランプが大統領に返り咲いた場合…
・ウクライナへの武器供与予算は縮減される
・イスラエルは強力な協力者を得ることになる
・中国に対する米国の姿勢がキツくなる
つまり、連鎖的に『02 台湾情勢』や
『03 ポスト・ウクライナ紛争』に影響が出るワケです。
まず、『02 台湾情勢』
来週に総統選挙があるようです。
私は(毎晩のように飲んだ暮れて)選挙日を失念していました。。。
現政権与党(民進党)の頼清徳氏が支持率40%で現在首位、
他2候補(支持率28.9% & 17.6%)に差を付けている状況…とのこと。
この頼氏は台湾は事実上の主権独立国家だ」として
中国と台湾は別だという立場を鮮明にしているとされています。
故に、頼氏が台湾総統となった場合、中国との関係は悪化
引いては台湾リスクが高まる…との論調が多い。。。
…ではあるのですが、現在の蔡英文政権と大差無いため、
総統選挙単体での影響は限定的と私は考えています。
次に、『03 ポスト・ウクライナ紛争』ですが、
戦況は膠着し続けており終わりが全く見えません。
年後半の米大統領選挙までに終戦することは無いでしょう。
故に、米大統領選挙への思惑(又は結果)次第で、
戦況が予想外の方向に動き出すかもしれません。
そこに先述の『05 西側諸国のデリスキング政策』が重なり、
別方向からの圧力もロシアに掛かる可能性もあります。
つまり纏めると…
2024年は地政学的なリスクがより高まる!
と予測せざるを得ないと思います。
あと、『07 グリーン鉱物の争奪戦』も興味深い視点で、
地政学リスクが高くなるとゴールドを中心とした資源…
特に希少な鉱物価値が騰がりやすくなるので、
関連する商品への投資が有力な選択肢となり得ます。
本投稿のリスク考察を念頭に置きながら、
年間の投資方針に落とし込んでいく予定です。
最後に…
昨年の10大リスクを振り返ってみます。
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01 ならず者国家ロシア
02 権力が最大化された習近平国家主席
03 テクノロジーの進歩による社会混乱
04 インフレの衝撃波
05 追い込まれたイラン
06 エネルギー危機
07 阻害される世界の発展
08 アメリカの分断
09 デジタルネイティブ世代の台頭
10 水不足
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で、昨年のコラム(2023年相場予想 ①リスク)で
私は『02 権力が最大化された習近平国家主席』の流れから
「中国の台湾侵攻」を最も心配していました。
昨年の私の予測は的を外れていたようです。苦笑