このお話は水たまりに住む一匹の寝ぼすけガエルと???の芽との
ちょっと心和むお話です。
第六話 お花見
今日はぽかぽかとしたあたたかな小春日和。
カエルさんと芽さんのところにも春が訪れたようです。
「芽さんおはよう。今日はなんだかぽかぽかしてて気持ちがいいね♪」
カエルさんは春の訪れがとても気持ちがいい様子です。
あまりに外が気持ちがよさそうなのでカエルさんは芽さんと花見に行くことを思いつきました。
「ねぇねぇ芽さん。今日はとっても天気がいいので一緒に花見に行こうよ。」
カエルさんはうきうきした様子で芽さんに言いました。
芽さんは嬉しそうにコクッコクッとうなずきました。
「やった～。じゃあ早速準備しなくちゃ。」
…………
大好きなりんごと少しのお菓子、芽さんの栄養水を持って準備は整いました。
「よぉ～し！さっそく出かけよ～！」
カエルさんと芽さんはうきうきした気持ちで外へと出かけました。
「ルンルンルン♪」鼻歌を歌いながらてくてくと進み、やがて大きな桜の木のある草原へとたどり着きました。
「着いた～♪」
カエルさんと芽さんがたどり着いた桜の木にはたくさんの桜の花が咲き誇っていました。
「うわ～っ！！とってもきれいだね～！！すごいや！」カエルさんと芽さんはそのきれいに咲き誇る桜の花々にとても驚き感動しました。
そして、桜の木の下にちょこんと座るとピクニックシートを広げりんごとお菓子と栄養水を並べさっそく食べ始めました。「おいし～♪やっぱりお外で食べるりんごはとってもおいしいなぁ～。」
芽さんも栄養水で栄養をとり、おいしそうに葉っぱを広げてのびのびしました。
「ねぇねぇ芽さん。芽さんもこの桜の木のようにきれいな花を咲かせるんでしょ♪」カエルさんがそう訪ねると芽さんは首をかしげてわからない様子です。
カエルさんは言いました。
「でもでもおいら、芽さんはこの桜の花よりもぜったいぜ～～ったいきれいな花を咲かせると思うよ。だってだって芽さんはとても優しくて素敵だからぜったいきれいな花を咲かせるんだよ。」
カエルさんの言葉に芽さんはとても恥ずかしそうにクネクネとしました。
二人がおしゃべりをしていると、ひゅ～と心地よいそよ風が吹きました。
「わ～。とっても気持ちのいい風だね。気持ちいいな～♪」
芽さんもそよ風に揺られ、とっても気持ちがよさそうです。
「……今日はなんだか平和だね。時間が止まったような素敵な日だね♪」
「そうだ！芽さん♪これからも二人でいろんなところに出かけようよ！そして一緒にたくさんの思い出をいっぱいい～～っぱい作ろうよ！ねっ？約束だよ♪」
と声を弾ませながら嬉しそうにそう言いました。
芽さんも嬉しそうにコクッコクッコクッとうなずきました。
「あっそうだ。ゆびきりしようよ！」 カエルさんは思いついたかのようにそう言うと
芽さんとゆびきりの約束をしました。
「ゆびきりげんまんウソついたらはりせんぼんの～ます♪ゆびきった」
………
ぽかぽかした気持ちのいい春。
ゆっくりと流れる時間の中で
二人は日が暮れるまでお花見を楽しんでいました。
…つづく
お話の続きは、来週の月曜日、3月13日公開予定です。どうぞお楽しみに。（笑）
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