Lost In Japan | Looney Tunes and Merry Melodies

Looney Tunes and Merry Melodies

アンダーグラウンド低音職人の音楽バカ日記です

今年のお彼岸は
久しぶりに墓参りに行って来ました。

やはり気持ちいいですね。

今年は予想外の展開になってしまった為に
時間がたっぷり出来たので
いままでやっていて当然だった事で
なかなか出来なかった事を今年はやろうと思っていたのです。
お墓参りもその一環ですし、部屋の片付けなんかもそうです。
夏の間は暑かったのでなにもやる気がしませんでしたが、
今は少し過ごしやすくなってきましたからね。

そんななか時間があるんだからやるべきだろうという事が
やはり音楽の事だったよなって思っています。
過去形になっているのには深い意味はありませんが、
数年前まではいくつかのバンドに在籍していた事もありました。

活動の軸になっていたのはTokyo-VHでありましたが
他にやっていたオリジナルバンドも
その活動を応援してくれていたし
かけもちという感じではなく両方とも俺にとっては大切なバンド
として活動を続ける事が出来ていました。

今は在籍しているバンドもTokyo-VHのみ
皆忙しいのでライヴが決まったらスタジオに入る
そんな感じになるのですが
何も無い時にふとこう思うのです。
「あぁ、なんかもう一個くらいバンドやりたいなぁ」
自分を表現する為のバンドというか
なんというかそんなバンドを始めるのもいいかなと。
以前はHipHopのバンドにも在籍していたし
ブラックミュージック好きな面を
そこで垣間見せる事ができた。
コピーバンドながらTokyo-VHでロックは演奏出来ているし
他にロックバンドを組みたいという気分は
正直そんなないのですけどね。
でも何かに限る事無くいろいろな事をやってみる
そんなバンド活動も面白そうだなって思ったりも。
しかし今やすっかりデブ症、否、出不精な俺。
なかなかそんなチャンスをつかむ事も出来ないでいます。
興味のあるイベントも夜中だったりしちゃうし。
とにかく時間がある時にはそんなにオファーも来ないし
オファーが来出したとたん自分の身辺も忙しくなったりと
なかなかウマく行きません。。。
だからこそ職探しもちょっと難航しているところもありますけど
それは言い訳かもしれませんね。
とにかく俺が好きで(?)良く使うフレーズ
「犬が自分のしっぽをかじろうとくるくる回っている」
そういう状況は何年も前から続いています。
未だにそこから抜け出す事はできないし
もしかしたら一生悩み続けるかも知れない事かもしれません。
とにかく何か一つでも目標的な物を作る事が大切なのかもしれませんね。


さてさて、、、
なんでこんな話題でテーマがAlice Cooperなのか?
そう思っている読者の方もいらっしゃるかもしれませんね。

何を隠そう俺の気に入っているフレーズの
「犬が自分のしっぽをかじろうとくるくる回っている」
というフレーズの根源は
Alice Cooperのこの曲に込められているからです。




Lost In America
「オンナがいない、車がないから
車が買えない、仕事がないから
仕事がない、車がないから
だから仕事も車も持っているオンナがほしい」

ファーストヴァースではそんな事が歌われています。
このような感じの歌詞が曲中で循環していて
ボックスセットに寄せられたこの曲についてのコメントで
アリス様本人が先ほどの「犬が~」のフレーズを使っていたのです。
そこからの影響なワケですが、この一説から
この曲がよりいっそう好きになったのです。

間抜けで滑稽な感じにしようとした。
ビーヴィス&バットヘッドへのトリビュートみたいな感じ
とも語っていますが(時代を物語るエピソードですね)
この歌詞の中で歌われる主人公こそが
Lost In America(アメリカの迷い子)
という事になるのです。
今回のエントリーのタイトルを
Lost In Japanとしたのは
コレをまんま拝借しただけなのですが
日本で迷い子になっているのは
俺だけではないのかも知れないなって思います。
人の心配している程余裕はないのでこの事は置いておいて。
90年代に入ってもAlice Cooperのユーモアのセンスの
健在っぷりをよく表してくれている
聞いた当時そんな感じがしましたね。

この曲が収められたアルバムは
The Last Temptation
$Looney Tunes and Merry Melodies-__.JPG

アルバムに関しては結構前にも話題にしたと思いますが
この作品は1994年にリリースされました。

アンディ・ウォレス、ドン・フレミング、
デュアン・バロン&ジョン・パーデルといった
2人と1組のプロデューサーを起用した事や
ゲストにSoundgardenのクリス・コーネルを起用し
コーラスそして作曲で貢献した事なども話題になりましたが
何よりもファンの興味を惹いたのが
久しぶりのストーリー性を重視したコンセプトアルバム
という事とそれを具体化させる為にコミックブックを発売した
という2点でしょう。

かつてアルバムジャケットで財布をかたどったり
段ボールをつかったり、観音開きにして病院の入り口をモチーフにしたり
学校の机をモチーフにしてレコードを紙のパンティーで包んだり
様々なお楽しみをファンに提供してきたアリス様。
Hey Stoopid発売時のインタビューでは
レコードと違いCDでは昔のような
遊びは出来ませんよねというインタビューアーの問いに
CDでパンティーを使うとしたら
バービー人形のを使うしか無いとか
パッケージに催涙ガスを仕込むとか
そんなユーモアに溢れる発言で答えていましたが
その後にこのようなパッケージで発売してくれるあたり
多かれ少なかれこの時のインタビューが役に立ったのかも?

あ、順番がおかしくなりましたが
このThe Last Temptationの初回限定盤は


$Looney Tunes and Merry Melodies-__.JPG

このようにボックス仕様になっていて
本編のCDとボーナスディスクのライヴミニアルバム
そして先述のコミックブックがついて来ているのです。

LP盤も輸入盤で購入しましたが
そちらにもコミックブックがついていましたが
CDでのこのボックス仕様は確か日本のみだったので
先ほどインタビューが役に立ったと書いたのです。

このコミックブックは全部で3巻出版されましたが
日本で簡単に入手出来たのは
このCDについて来た第一巻のみで
2巻、3巻を購入する術が当時の俺には解りませんでした。
今思えば大型書店の洋書コーナーに行けばあったのかな
いや、でも当時よく探しに行ったもんなぁ。
恐らく仕入れていなかったのでしょう。。。

しかしそんな俺の悩みは1997年に解決されました。

$Looney Tunes and Merry Melodies-__.JPG

アメリカにStonesのBridges To Babylon Tourを観に行った友達が
お土産としてこちらを買って来てくれたのです。
これは全3巻を収録したコンプリートバージョン。
夢中になって読みました。本当に感謝しています。

さてさて
作品に関しては先述の通り過去にも何回も書いたので
ここからの話は重複する内容が多いかもしれませんが
かまわずに書いて行きますw

久しぶりのコンセプトアルバムという事で
ファンの多くが期待したのがストーリー性の強い
シアトリカルなステージだったと思います。
アルバム発売当時のインタビューでも
そのような期待を募るような内容を
アリス様も語っていた記憶があります。
しかし実際にはThe Last Temptationに伴うツアー
というものは行われず、南米で4公演ほど行ったのみでした。

その時のセットリストは

Under My Wheels
Billion Dollar Babies
No More Mr Nice Guy
Sideshow (including 'Jumping Jack Flash')
Eighteen
Desperado
It's Me
Lost In America
Cleansed By Fire
Go To Hell
Instrumental Medley
Gutter Cat Vs The Jets
Street Fight
Feed My Frankenstein
Only Women Bleed
Welcome To My Nightmare
Ballad Of Dwight Fry
School's Out
Elected

The Last Temptationのストーリーを追った内容ではなく
おなじみのステージに新曲を組み込んだという感じです。
この時のライヴを収めたビデオを何本か購入しましたが
シアトリカルな演出の最大の見せ場となったのは
Feed My Frankensteinだった記憶があります。
当時の新曲としては4曲のみ演奏されていますが
アルバムのコンセプトを元にしたショーであれば
全曲演奏されてしかるべきだったと未だに思っています。
かつてのWelcome To My Nightmare Tourのように。
先述のクリス・コーネルがコーラスで参加したStolen Prayerや
同じくクリスがソングライティングに貢献したUnholy War
この2曲はライヴ向けの楽曲だと思う。
Stolen Prayerはライヴで演奏された場合の
クリスのパートをどうするのか?
という細かい心配もあるかも知れないけど
それだけこの曲でのクリスのヴォーカルは素晴らしいのです。



1994年当時といえばオルタナティヴ全盛期でありつつも
カート・コバーンの死によってNIRVANAが解散し
そのムーブメントもどうなっていくのか
そんな局面を迎え始めた時期でもありました。
Soundgardenはこの時には1993年にリリースされた
Superunknownに伴うツアーなどで活動していた時期でしたし
人気も絶頂の頃であったからアメリカのロックファンにしてみれば
アリスがクリスを起用した事はなるほど
とうなずける話だったかも知れません。
しかし日本ではSoundgardenの人気も今ひとつであり
1994年の2月に行われた来日公演での
クリスと観客の意思の疎通が上手く行かずに発生した
事件の為に印象は余計に良い物ではなかったと思われます。
しかし俺としてはアリスがこの時期に
クリスをゲストとして招いたというのがとても嬉しかったのです。
実際アリスもボックスセットのStolen Prayerのコメントに
(クリスは)全く独特な声の持ち主だよ。と寄せていました。
人気云々というよりもその歌唱力に惚れ込んでの採用だったのでしょう。

TrashとHey Stoopidの2作では
人気が高いゲストを招いたという印象もあったけど
このThe Last Temptationの時は
そういう点から一歩離れて考えたのかも知れませんね。
よりアルバムとしての完成度を高める為に
ゲストも少数精鋭でというか。
(実際ゲストはクリスだけだったと思います)

まぁ相変わらずAlice Cooperの事になると
キリがないくらい書いてしまうのですけど、
このアルバムもモチロン未だに大好きで聞いていますし
アルバム通してのコンセプト、ストーリーが
コミックブックによってより明確になる
というアイディアも本当に素晴らしいと思います。
今書いていて思うのは
こういったコミックブックの存在があったからこそ
シアトリカルなステージでの再現を
しなかったのかも知れないという事です。

近年のライヴではこのアルバムからは
Lost In Americaが好まれて演奏されます。
思い出の2008年新木場Studio Coastでも
プレイされましたし、この時に初めて生で聞けたので
喜びもかなり大きかったのです。
(2004年オハイオではプレイされなかったのです)

久々にコミックブックを読みながら聞いて
秋の夜長を過ごそうかと思います。


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TOKYO-VHワンマンライヴ!!

$Looney Tunes and Merry Melodies-TVH 20131103

2013年11月3日(日)
吉祥寺BLACK AND BLUE
〒180-0004
東京都武蔵野市吉祥寺本町1-24-5ライトビル3F
 TEL:0422-22-4816

$Looney Tunes and Merry Melodies-Black And Blue

OPEN 18:00/ START 18:30

Charge: ¥2500 (Drink別)

TOKYO-VH Official Web Site