BLACK FLAG | Looney Tunes and Merry Melodies

Looney Tunes and Merry Melodies

アンダーグラウンド低音職人の音楽バカ日記です

Black Flagというバンドの名を見聞きすると
やはりパンク・ハードコアのバンドという印象が思い浮かぶ。
俺が初めて耳にしたのは
1994年のRAMONESのコンサートでだった。
開演前の場内BGMでSIX PACKが流れていた。

♪SIX PACK


コレを聴いて気に入った俺は
早速DAMAGEDアルバムを買いに行った。

しかしその後Black Flagについてのイメージが変わったのが
ここに紹介する2枚のアルバムを聴いてからだった。

MY WAR
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♪MY WAR


83年にリリースされたセカンドアルバム。
このアルバムの7曲目Nothing Left Insideから
ラストのScreamにかけての3曲の流れがスゴイ。
まるでBlack Sabbathを思わせるような
スロー・ミドルテンポでじわじわと迫りくるへヴィネスを堪能できる。

SLIP IT IN
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コチラは84年にリリースされた4枚目のアルバム。
MY WARの感じを踏襲しつつもよりハードロックや
へヴィーメタルの要素が強くなってきている。
Black Coffeeにおけるパンクとメタルの融合感がたまらない。
そしてタイトル曲である一曲目Slip It Inでは
お色気ムンムン(死語ですか?w)な女性ヴォーカルとの絡みが
絶妙なんですが、この女性ヴォーカルが
後にL7のメンバーとして活動を開始する事になる
スージー・ガードナーであったという事を知って驚いた。

余談ながら当時メンバーであった女性ベーシストのキラは
この女性を馬鹿にしたようなジャケットに不満を持っていたそうです。

パンクとメタルの融合だなんて
今の時代になっては別になんて事は無いだろうけど
当時80年代のパンクシーンでは
メタルの要素を取り入れるなんて事はタブー視されていたそうで
その元祖とも言えるのがBlack Flagなのです。

俺が良く閲覧しているサイトに
Black Flagはインディ・オルタナティヴシーンの上で
無視できない最重要バンドの一つと紹介されている。

そこのサイトにも引用されていた
この2人のミュージシャンのコメントを読んでいただければ
おわかりいただけると思う。

当時は1977年以前の音楽を信じるな!、みたいなルールがあって鉄の壁が立ちはだかっていたんだ。
それを突然ブラック・フラッグなんかがディープ・パープルやブラック・サバスみたいなヘヴィメタルをやりだして何だか変なことになって、シアトル辺りでもマッドハニーやニルヴァーナが77年以前のハードロックを見直し出して。 (Sonic Youth / サーストン・ムーア BUZZ Vol.41 April 2003から引用)

83年~84年頃かな、ブラック・フラッグがシアトルにプレイしに来て、僕とジェフ(Pearl Jam)とスティーヴとマーク(2人ともMudhoney)で見に行ったら全員が凄い感銘を受けちゃってさ。
今までの早いだけのパンクじゃなくて、ヘヴィでパワフルな新しいサウンドだっただろう?
そのライヴの後にMy Warとかがリリースされて一気にのめり込んだんだよ。
あれは僕らに大きな影響を与えてくれたよ。 (Green River / アレックス・ヴィンセント クロスビート1995年2月号から引用)


シアトルの、いわゆるグランジと呼ばれるムーブメントの中で
活動していたバンドはBlack Flag無しでは存在しなかったという事ですね。

そして具現的にシアトルに広めたのが
MELVINSであったとも記されています。

Black Flagのメンバーが立ち上げたインディレーベル
SSTからDinosour Jr.やSOUNDGARDENが
アルバムをリリースしたというのも
この影響を物語るエピソードだと思います。

最近SOUNDGARDENばかり聴いているのだけど
このサイトの記事を読んで改めてBlack Flagを聞き返すようになり
その関係性というものをとても良く理解する事ができた。

そして自分の曲作りでも
新たなインプットを加える事ができたような気がするよ。

いろいろなスタイルの楽曲が溢れているし
この様な状況で新しいものを生み出していくのは難しい事だと思うけど
なんだコレ?って思う物でも果敢に取り組んで行きたいなって思う。
先駆者ってものは必ず最初は理解されないものだと思うしね。

♪Black Coffee