MOTORHEAD「Another Perfect Day」 | Looney Tunes and Merry Melodies

Looney Tunes and Merry Melodies

アンダーグラウンド低音職人の音楽バカ日記です

予告通り今回はコチラ

ANOTHER PERFECT DAY
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1983年に発売された作品。
一部では問題作とされる事が多い作品なのかな?

1982年にファスト・エディー・クラークが抜けたあと
バンドは元Thin Lizzy/Wild Horsesのギタリスト
ブライアン・ロバートソンを迎え入れます。

ドラマーのフィルシー・アニマル・テイラーは
Thin Lizzyの大ファンだったそうなので
この人選にはかなり盛り上がったそうだ


しかしながらブライアンのギターは
MOTORHEADのカラーに合わない
という意見と
新しい風を送り込んだ
という意見に別れたみたいですね。

哀愁メロディと泣きのギターソロ。
曲も5分近いものも入るようになってきた。
これまでになかったものを採用していながらも
基本は爆走ロックンロールという感じなので
評価も別れてもしかたないかも知れません。

ブライアンは飲酒の問題もあったそうで
レミーは結構頭を悩まされたりしていたそうだ。
(レミーも呑む事は呑むからブライアンは酒癖が悪かったのか?)

初来日公演を観に行った人の記事をネットでみたけど
この時もかなり酔っぱらっていたとか?

そんな感じもありつつ
加入してアルバムを発売してからのツアーでは
髪を赤く染め、短パンを着用したり
奇抜なステージ衣装で登場していたことが
ファンから不評だったらしい。

特にヘルス・エンジェルス(MOTORHEAD狂で知られるバイク軍団)
の面々からは「抹殺指令」が出たとか!?
(それを救ったのはレミーだったらしい。)

それほどまでにブライアンの加入は
音楽そのものまでにもとどまらないほど
MOTORHEADに悪影響を与えてしまった
という印象を醸し出してしまう事になったそうです。

そして、最終的にブライアンは体調を崩して
ヨーロッパツアーをキャンセル。
この事によりついにバンドから解雇されてしまうのですが。。。
(その時期にドラマーのフィルシー・アニマル・テイラーも脱退)

その後90年代のインタビューで
レミーはブライアンに対して
「『体調が悪くて死にそうだ』って言っていたから
いっそぶっ殺してやろうかと思った」
という発言を残しています。(苦笑)

そんなこんなで
雑誌などの評価をうのみにしてしまいがちな俺は
この作品も後回しに買いました。
確かに『うーん』って思う所もあるけど
シングルカットされた「Shine」などは

♪MOTORHEAD/SHINE


MOTORHEADらしいファストナンバーだし
タイトルが最高な「DIE YOU BASTERD」なんて曲も入っているし
実際に聴いてみるとコレはコレでいいんじゃないの。って思ったかな・

で、そのアルバムもデラックスエディションで買い直したのは
ライヴ盤のおかげです。

トラックリストは以下の通り。

LIVE AT MANCHESTER APOLLO
-10th JULY 1983-

1.Back At The Funny Farm
2.Tales Of Glory
3.Heart Of Stone
4.Shoot You In The Back
5.Marching Off To War
6.Iron Horse
7.Another Perfect Day
8.(I'm Your)Hoochie Coochie Man
9.(Don't Need)Religion
10.One Track Mind
11.Go To Hell
12.America
13.Shine
14.Dancing On Your Grave
15.Rock It
16.I Got Mine
17.Bite The Bullet
18.The Chase Is Better Than The Catch

ボーナスディスクと呼ぶにはもったいないくらいの
フル収録っぷりです(笑)
Another Perfect Dayからも
収録曲の10曲中9曲を演奏!
(DIE YOU BASTERD以外全てですね)

当時、新しいラインナップによるアルバムを
如何にプッシュしていたかの表れなのか
はたまたブライアンが昔の曲をあまり覚えなかったのか?
前作「IRON FIST」からの選曲も目立つのもポイント。
Ace Of SpadesもOVERKILLもNo ClassもBomberも演奏されていない。
逆にこういうセットリストのライヴって言うのも
今となってはかなりレアかも?と思って買ったワケですが。
ウィーリー・ディクソンによるブルーズのスタンダード曲
「(I'm Your)Hoochie Coochie Man」も収録されているのも良い。
ファンの評価もイマイチだったと思われるバンドが
権威を取り戻そうとしているような意気込みすら感じる内容です。
コレが今の俺達なんだ!と言わんばかりの感じというか。

しかしこのライヴを聴いたおかげで
スタジオアルバムも方も改めてシッカリ聴きこんでみようと思う事が出来た。
Rock Itとかは確か映画でも使われていたような気が?(うろ覚えでスミマセン)
爆走ロックだけがMOTORHEADの魅力ではないという面を
このアルバムのおかげで持ち込む事が出来たのかも知れないね。
要するに後々の作品に収められる事になる
意外性あふれる曲を収録するようになった
っていうのもこの作品での挑戦があったからなんだろうって俺は思う。

♪MOTORHEAD/I Got Mine(LIVE1983)



結局一人になってしまったレミーは
現在もギタリストとして活躍しているフィル・キャンベルと
ワーゼルという二人のギタリストを迎えて
ドラマーにはSAXONに在籍していたピート・ギルを起用します。
しかしながら当時契約していた「ブロンズレーベル」は
Another Perfect Dayの失敗によって
MOTORHEADとの契約を切る事を決定。。。
No Remorseというコンピレーションアルバムを最後に
MOTORHEADはレーベルを失う事になってしまいます。
1984年に発売されたNo Remorseには
新しいラインナップでレコーディングした4曲が収録。
その後のスタジオアルバムは1986年の
「ORGASMATRON」までリリースできなかったのです。

で、そのORGASMATRONもデラックス盤が出ているんだけど
それは今回買っていないので一つ飛ばして
次回は「ROCK'N'ROLL」アルバムを!