2021・10月京都回想記~折上稲荷神社(京都市山科区) | 菊蔵の「旅は京都、さらなり」(旅と歴史ブログ)

2021・10月京都回想記~折上稲荷神社(京都市山科区)

2日目は午前中京都市歴史資料館で調べものをして午後から🚇東西線で山科区椥辻へ移動。新十条通をまっすぐ西へ歩いて、モルガンお雪ゆかりの神社を参拝。
 
 

 

 折上稲荷神社

 

 

京都市駒札

 

 稲荷の主神である倉稲魂神ほか二柱を祭神とする。

 山科稲荷、伏見稲荷奥の宮とも呼ばれ、社伝によれば、伏見稲荷の大神が和銅四年(712)に降臨した際、稲荷山の三の峯の次に降りたのが、当社境内の稲荷塚(六世紀・京都市遺跡)といわれている。

 山に対する信仰と生産の信仰が一体となって稲荷信仰が生まれたと考えられ、極めて古い我が国の民間信仰の姿をとどめている。

 幕末、孝明天皇は大嘗祭に際し、長橋局など女官の病気平癒を祈願し、長命箸を奉納した。以来、女性守護のお稲荷さんともいわれ、アメリカの大富豪モルガンと結婚して異国で数奇な運命をたどり、日本の女性、とりわけ京の女性の名前を世界に広めた祗園の芸妓・モルガンお雪など、働く女性の守り神として信仰されている。

 

京都市

 

駒札では、和銅四年を712年としていますが、711年で、折上稲荷神社ホームページでは711年としています。

また、折上を織上と解し、西陣織物業者が織物の神として信仰しています。

 

 

 手水舎

 

 

拝殿(弊殿)

 

ご祭神は、倉稲魂神・保食神・稚産霊神の三神

 

後ろに本殿があります。当日は工事業者の方がおられたので、奥まで行きませんでした。

 

創祀については、和銅四年(711)とも、延喜年間(901~23)醍醐天皇の創建ともいいます。

 

 

社務所

 

御守りやご朱印を集めていないから、用事が無い限り寄りません。よって御守り等の画像はなし。

 

 

 稲荷塚

 

 

中臣群集墳跡の碑

 

この地は、折上森・降衣森とも呼ばれ、境内の稲荷塚は中臣十三塚古墳群の一つ。中臣十三塚古墳群は主に円墳で、宅地開発等で多くが失われ、現在は稲荷塚と宮道古墳の二ヶ所のみ残されています。

 

 

宮道古墳の前には、「宮道朝臣列子の墓」があり、勧修寺流藤原氏の祖・高藤の妻で、高藤との間に醍醐天皇の生母胤子を生んだ列子の墓と伝えられています。

 

 

 

稲荷塚にはご利益巡りとして二十八ヶ所が設定されています。全ては無理なので、お社を中心に幾つかご利益を兼ねてご紹介します。

 

画像の稲荷塚入り口の鳥居もその一つで、加藤楼稲吉(奉納鳥居)といい、モルガンお雪の姉・ウタが奉納。お雪の世間の評判を避けるため、四女のお雪の名前の代わりにつけた名前。姉ウタが経営していた置屋「加藤楼」に「折上稲荷様」が吉をくださった意味だそうです。

 

 

 

五社大明神

 

子孫繁栄・家内安全

 

稲荷塚の中心に位置し、ご利益巡りはここから始まります。

 

 

五社大明神西に稲荷大神

 

病気平癒・健康・家内安全

 

 

 

泰吉大神

 

家内安全

 

 
当日の京都画像クイズで出題した画像
 

 

ひょうたん大神

 

モルガンお雪さんが特に篤く信仰していたことから、女性の出世・玉の輿・良縁にご利益があります。

 

 

 宝大神

 

宝くじや~爆笑

 

他に賭事・株にご利益

 

 

 光時大明神

 

最近近眼+老眼で苦労していますえーん

 

眼病にご利益照れ

 

 

腰掛け石

 

長橋局が一服された石と伝わり、モルガンお雪さんも座ってご利益を得たとかキョロキョロ

 

 

 

裏参りの御座

 

塚の裏にあり、一生お金に困らないとか・・・

 

絶対だな!チュー

 

 

 ご覧のような石碑や石標もご利益めぐりとして設定されています。

 

稲荷塚ご利益めぐり一覧

 

五社大明神

カシの神木

泰吉大神

小子利さん

金森大明神

福一・藤春・春崎・玉光・玉重大神

荒御霊の神木

稲荷大神

折若・折光・菊一・折繁大明神

ひょうたん大神

お稲荷さんの授け脳

一心大明神

加藤楼稲吉(奉納鳥居)

兵吉大神

花丸大明神

玉房大明神

飛塚大神

三吉大明神

光時大明神

春吉大明神

三一郎爾大神

腰掛け石

裏参りの御座

災害盾の石

宝大神

金森大明神

白玉大明神

瓢助大神

 

詳細はこちら

 

 

ご利益あるかな~

 

 

 境内にはご利益めぐりの他に境内社もあります。

 

 

三九郎稲荷神社

 

折上稲荷大神が降臨した時、お使いとして守られた白狐三頭を祀っています。人が生きていく上での三つの苦労(人間関係・健康・お金)を取り除くご利益があります。

 

 

 弁財天社・札辻大明神社

 

 
北鳥居
 
実は当日こちらから参拝しました。道を一本間違えて、畑の中の畦道を通って来ましたよショボーン

参考サイト

折上稲荷神社ホームページ
京都市ホームページ山科区

参考文献

『京都大事典』(佐和隆研・奈良本辰也・吉田光邦ほか 淡交社 昭和五十九年)