2019水無月 嵐電の旅vol2~嵐電天神川駅(猿田彦神社) | 菊蔵の「旅は京都、さらなり」(旅と歴史ブログ)

2019水無月 嵐電の旅vol2~嵐電天神川駅(猿田彦神社)

嵐山でちょっとだけ休憩して、再び嵐電に乗って移動したのは
 
 

 
 
 
 
嵐電天神川駅
 
 
 平成20年(2008)に地下鉄東西線が二条から太秦天神川に延伸開業された際、乗り換えのために山ノ内、蚕ノ社駅間に開業された嵐電の中では2番目新しい駅です。
 
三条通の中央に設置されている駅から山ノ内へ向かってテクテク歩くと、最澄が祀ったと伝わる神社があります。
 
 
猿田彦神社
 
猿田彦神社
 
右京区山ノ内荒木町にある神社。祭神は猿田彦神。猿田彦は天孫降臨に際し、天之八衢(ヤチマタ)に立って天孫を迎え、日向の高千穂の梳触之峰に導いた故事により、道祖神として信仰された。また猿が申に通じるため庚申の観念と結びつき、庚申の日にこの神を祀る習俗が生じ、当社も山ノ内庚申と呼ばれた。現在は交通安全の神として信仰を集める。
 
『京都大事典』(佐和隆研・奈良本辰也・吉田光邦ほか 淡交社 昭和五十九年)
 
 
 
 手水舎
 
  
拝殿
 
 
 本殿拝所と本殿
 
『京都大事典』には創祀について書かれていませんが、神社縁起によると、天台宗の開祖である最澄が座禅のための霊窟を探していると、猿田彦神が現れてこの地を指し示したため、座禅石の傍らに猿田彦を祀ったのを始まりとします。後嵯峨天皇行幸の際にも、猿田彦が現れ、道案内を務めたことから天皇の命により社殿が建立されたと伝わります。
 
元は太秦安井松本町にあり、多くの修験者が滝行で身を清めた霊場と云われ、愛宕参りの参詣者が身を清めたそうです。
 
現在地に遷されたのは明治十八年(1885)。山ノ内庚申とも呼ばれ、京都三庚申の一つで、庚申信仰発祥の地になります。
 
 
樹齢七百年を越える庚申楠は右京区区民の誇りの木の一つ。
 
 
大国主社
 
 
 大国主命
 
 
役行者、聖観世音菩薩、不動明王、延命地蔵大菩薩、延命地蔵大菩薩
 
 
稲荷神社と秋葉大明神
 
私のブログでは市内五ヶ所目の秋葉大明神。意外なところでは、清浄華院に祀られていましたね。
 
 
 この碑は不明。調べる時間がありませんでした。
 
 
 
 
ひっそりとした境内が賑わうのは、縁日でもある庚申の日。年に六回ある庚申の日の初庚申の日には護摩焚き神事が行われます。
 
20年ぐらい前の資料から抜粋すると、社務所には青面金剛、猿田彦神、神猿の軸がかかげられ、盗難除けの左ないの縄をはじめ、中風、神経痛封じのコンニャク祈祷がある。午後からは護摩が焚かれにぎわう。昔はコンニャクに名前や年齢を書いてワラ縄を通して持ち帰り、枕の上に吊るして病気封じをした。また、お供物に猿の姿の布袋がある。これは手芸上達を願って奉納するもので、祈願成就のときは倍にしてお返しする。この袋を腰や財布につけると除難招福にご利益があるという。資料では猿田彦神社は山ノ内の氏神である山王神社の御旅所になります。なお、縁日以外は社務所は閉まっており、御守り等は西院春日神社で授与させていたたくということです。
 
 
それでは次は~山ノ内
 
参考文献
 
『京の福神めぐり』(田中泰彦 京都新聞社 1990年)
 
参考サイト
 
山ノ内猿田彦神社/リンク/春日神社