インドに住んでます。


クイックコマースのBlinkitで商品をオーダーしました。オーダー時点で、予想配達時間は11分。


別の用事をしていて、オーダーしたことを忘れていましたが、しばらくして電話がありました。ヒンディーで何かまくしたてるので、「ヒンディーは分からないから英語で話してください。どちら様ですか?」と聞いても、ヒンディーオンリー。もう一度同じことを言いましたが、そこで切られました。


しばらくして、Blinkitのヘルプデスクなる人から電話があり、「テクニカルイシューでデリバリーパートナーがそちらに行けないと言ってるので、彼に電話して配達先の確認をしてください」と言うではありませんか。それで、さっきのヒンディー電話はその件だったのか、と理解しました。「さっきデリバリーパートナーとおぼしき人物から電話があったけれど、彼には英語が通じませんでした」と言っても、「電話してください」と言い張ります。「だから英語通じないんだってば!!!テクニカルイシューはそっちの問題でしょう、そっちで解決してよ!!!」と言って電話を切りました。


さらに20分が経過してもまだ配達されないので、Appを見たら、配達済、のステータスになってます。念のため玄関前を確認してみましたが、何もありません。やられた…とヘルプデスクに連絡したところ、デリバリーパートナーと3者をつないだコールになりました。どうやら、ドアの前に置いたと言い張っているようです。「さっき念のためドアの前も見たけど何も無かったから!ウソつかないでよ!!!」と言うと、またヒンディーでまくしたてます。そこで、部屋番号だけ英語だったので聞き取れました。どうやら違う部屋に配達した模様。「うちは◯号室で、たぶん違うアドレスに配達されてる」と言うと、ヘルプデスクがあわてて「後はこちらで確認します」と電話を切りました。


その後、ヘルプデスクから「30分以内に彼がお宅に届け直します」と連絡がありましたが、1時間経っても来ない。再度ヘルプデスクに連絡したら、別の人が出て、くだんのデリバリーパートナーに連絡がつかないと言います。…そんな人雇わないでくれ…。時間の無駄だからとリファンドをリクエストしましたが、別のデリバリーパートナーに5分で届けさせますと押し切られて、また待つ羽目に。まぁどうせ来ないでしょう。


インドはITの国と言われてます。しかし、ひとたびテクノロジーに問題が起こった場合、人には問題をリカバーするチカラはありません。今日の事例なんて、ビル名と部屋番号さえデリバリーパートナーに伝われば届けることなんて難しくないはずですが、それすらままならない。この国ではほんの一握りの優れた人たちがテクノロジーを開発しているのかもしれませんが、そのカテゴリー外の圧倒的多数の人たちがオペレーションを回しているのです。体制は極めて脆弱です。この状況は、10年かかっても変えられないだろう、というのが私の予想です。


インド人の知人が、何度言ってもメイドさんが仕事に出るまでの時間に来てくれないから、せめて洗濯は機械でやることにしようと思って洗濯機を買ったと言ってました。4年前のことです。人が使えないからと機械化を選ぶ人がそれなりに出た場合(使えるように教育・トレーニングしようという方向性にはいかないと思います)、今でも足りない雇用がさらに足りなくなり、社会は不安定化するんじゃないかと思います。