MH小説 9-4 | もすのブログ

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クエスト 9-4 崩壊



「・・・あっ」

「目が覚めたか」

目の前にはレオンの姿が見えた。頭部の防具を脱いでいるためか顔がよく見える。ガス攻撃のせいか、顔中煤塗れである。

「そうだ!! カイルは!?

レオンの指を指す方を見るとカイルがベッドの上で眠っていた。体中火傷だらけで、防具も黒ずんでいた。純白の毛などで覆われていた防具は今や黒で染まっている。

「あいつの防具は、火に弱いからな・・・。残念だが、今回はリタイヤする」

それを聞いたカレンは一瞬だけ戸惑ったが、自分の体調・・なによりもカイルの怪我から見ても、リタイヤすべきだと思った。カレンは、頷くとレオンと一緒に帰りの準備を始めようとすると

「まてよ・・・勝手に決めるなよ」

「はぁ・・・?何言っている んだ。その怪我で」

レオンの言う通り、カイルの防具は焼け焦げている。ベルトなどの固定部分は熱線の熱によってほとんど溶けている状態だった。このまま狩りを続けるのは、自殺行為にも等しいそれでもカイルは続けると言うのだ。

「俺はこのパーティのリーダーだ、指示に従え」

「勝手に決めつけるな。貴様がやらないのなら俺だけでも行ってやる」

カイルは防具を再びはめ直す回復薬を飲み干し、携帯食料を食べ終えると横にいたカレンを見る。

「カイル・・・」

「カレン・・・よくこいつに付けるな。」

「てめぇ・・・」

レオンは、思わずカイルに掴みかかりそうになったが、怪我人相手にはやる気がしなかった。
「ポッケ村には危険が迫っている。ただのモンスターじゃない・・・古龍だ。早く討伐しないといけない状況だ早くあいつを狩って強い装備を作りたいんだ!!」


「言いたいことは解るが、そんな怪我で死んだらどうするんだ? それかなんだ?カリアに負けたくないのか」
「貴様ぁぁぁぁぁぁ!!!
堪えていた怒りが爆発した。カリアの拳は、レオンの顔面に直撃する「キャァ」カレンの悲鳴が、聞こえた気が付く事もない。
「黙って聞いてれば良いと思いやがって!!

カイルはレオンを倒すと馬乗りになったところで、もう一発殴ろうとしたが今度はレオンの拳が直撃する。

「てめぇとあいつだったら、あいつの方が強いぜ!?

「・・・‥貴様」

何度か殴り合いが続く。片方が殴れば、もう片方も殴る状況が続く。2人とも顔中青痣ができ、血も流れ始めている。無理もない2人とも腕の防具を着けている状態なのだから。

「いい加減にして!!!!

カレンは、2人の足下に弾丸を撃ち込む。その音でようやく2人とも我を取り戻し殴り合いをやめる。

「いい加減にしてよ、こんな所で喧嘩してどうするの? レオンは言い過ぎよ。カイルも無気にならないで」

「・・・俺が悪いのか? お前らそんな怪我で行けると思っているのか? 冗談だろ」

「それは・・・」

「今のところ被害は出てない。カリアもいるし大丈夫だろ。それに急げば命の危険があるだろ」

「でも・・・

「もういい・・・行こうカレン。こいつが、こんなに元分かりが悪い奴だとは な 」

「ふんっ・・・勝手にしろ。そして行って死んでこいや。墓参りくらいならしてやるから」

レオンは直ぐに、荷造りをし始めた。情けを掛けたつもりなのか、回復薬と砥石を置くと何処かに行ってしまった。

「行くぞ カレン・・・」

ベッド付近に置いたアイテムには目もくれず、もう一度回復薬を飲むとペイントの臭いをたどって行く。

ペイントの臭いのお陰でグラビモスはすぐに見つかった。怒り状態では無いようだが、油断は出来ない。

「俺が先に行く。お前は岩陰から攻撃してくれ」

「えぇ・・・。ねぇ私達・・・」

「なんだ?」

「いえ・・・」

先程は考えて無かったが、自分達はよく生きていたな。意識を失っているハンターを、モンスターが見逃すはずも無いそれも怒り状態だったグラビモスだ。

 だが自分達は生きていた。多分レオンが追い払ったのだろうそれから自分達を、ベースキャンプまで運んだのだろう。本当は感謝しなくてはならないのに・・・。だが、いまは戦いの方に集中しなければならい。


「行くぞ」

カイルの一言で、一気に飛び出す。グラビモスはすぐにカイル達に気が付きまた熱線を吐き出す。
「同じ手には、引っかからねぇよ」
今度は、一直線に飛び出したために比較的避けやすかった。素早くグラビモスの背後に回ると脇腹目掛けて叩き付ける。素早くグレートパブパイプを持ち直し、横に振ると頭の上まで持ち上げ叩き落とす。すでに、旋律を掛け攻撃力と弾かれ無効を掛けているために攻撃はよく通った。
ゴオオオォォアアア
追い払ったはずのハンターがまた来たことに苛立つ。あの攻撃でもう来ないと思っていたのに・・・。尻尾を振り回すが、カイルはすぐに後方に下がる。一方カレンは岩陰に隠れ貫通団を撃つ。
ゴオォォアアアアァ
この痛みは前にいるハンターの痛みでは無い。どこかで撃ってくるハンターを探す。だが、見渡す限りそれだしき者は見つからない
「よそ見するな!!!
頭に強烈な一撃を、食らう更にもう一撃。そして大きく振り下ろす。グラビモスは大きくよろけるが、倒れはしなかった。
「タフな野郎だ」
もう一度頭部を狙い振り下ろす。今まで通り弾かれることはなく、殴れると思った。だが今回は違った。
ガキィィ・・・ン
鈍い音共に火花が散り、バランスを崩す。
「なぁ!?
狩猟笛の旋律はいつまでも続かない。一定時間が過ぎれば、効果は無くなりまたかけ直す必要がある。だが、それには隙が出来る。そのためモンスターの隙を盗んでやる必要があるが、グラビモスはカイルを見つめたまま隙を見せようとしない。
「クソッ・・・」
ガンナーであるカレンに囮をさせるわけにもいかない。いつものメンバーならレオンが囮になってくれていたが、今はいない。
(あんな奴でも・・・必要だって事かよ)
仲間割れをしたことを後悔する。だが、もう遅い。今頃1人で帰っている頃だろうし、謝るのも気が引けない。
「カレン!! 一端引くぞ」
「分かった!!
グラビモスはカイルに夢中になっている。今なら隣のエリアに行けると思い走り出した時だった。突然熱線が迫ってきたのだ、熱線は一直線に向けられ後ろにいたカレンに当たる勢いだった。カレンはすぐに、横に回避したために当たらずに済んだのだが・・・
「きゃぁ!?
自分の体が吹き飛び地面に転がるブレスは避けた。そしたらなぜ自分は吹き飛ばされた?後ろを振り返るとさっきまで在ったはずの岩は無くなり破片が散らばっていた。
「爆発したのか!?
遠巻きで見ていたカイルにも分かった。ブレスが直撃した瞬間岩が爆発したのだ。
「大丈夫か!?
「えぇ」
カレンは大丈夫なようだ。だが、隠れる場所が無くなってしまったためグラビモスの視界に入ってしまう。今までは隠れていたため攻撃はされなかったが、見られている状況では攻撃されてしまう。ガンナーの防御力は、剣士の防御力のおよそ半分しかない。その為モンスターの一撃が重くちょっとしたダメージが命取りになるのだ
「俺が引きつけているからお前は逃げろ!!
狙いを引き寄せるためにワザとグラビモスの目の前を通るこれをすれば、グラビモスは自分に向いて襲ってくるだろう。だが、グラビモスは目の前を通ったカイルには目もくれず、エリア移動しようとしたカレンに狙いを定めたのだ。
グラビモスは再び前屈みになり熱線を吐き出した。それは、ちょうどカレンが行こうとした所だった。ハンターとしての危機感が働いたのか直前で体を反らしたため当たることは無かった。だが、グラビモスは立て続けに熱線を吐き出す。
「また!?
すぐさま体を起こし、なんとか回避をする。素早く体を起こすとグラビモスの方を見る


「はぁ・・・はぁまた」
今度は熱線ではなく突進をする。熱線では当たらなかったので、近づいて攻撃しようと考えたのだ。
「くそっ行かせるか」
カイルはなんとかグラビモスの動きを、止めるためにグラビモスの背後から叩き付けるが、堅い甲殻に阻まれて動きを止めることが出来ない。直前で避けられたカレンだったがすぐに尻尾が襲いかかる。
「きゃぁ!!
太い尻尾がカレンの脇腹に命中する。衝撃で吹き飛ばされたカレンの体は、壁に叩き付けられる
「くそぉぉ!!!!やめろぉぉぉぉぉ」
グラビモスは追い打ちを掛けるように前屈みになる。熱線の前兆だ、すぐに避けなければ危険だとは分かっている。だが、壁に叩き付けられた衝撃で体が動かない
ゴアアァ
グラビモスは容赦なく熱線を吐き出そうとする。前の熱線は、カレンに直撃するさっきは直接当たったわけでは無いのに、あのダメージ・・・。今度こそ確実に死んでしまうだろう。脳裏には、今までの人生がよぎる
(これが・・・走馬燈ね)
死を覚悟したカレンだったが、グラビモスの口から熱線が吐き出されることはなかった
ゴオオァァ!???
聞こえたのは自分の悲鳴ではなく、グラビモスの悲痛な声だった。はっとし目を開けるとそこには、レオンの姿が見えた。グラビモスの口には斬破刀が突き刺さっていた。
グラビモスは首を何度か振り回すと無理矢理斬破刀を引き抜いたのだ。大量の血が吹きこぼれるが、口を貫かれたのにも関わらずグラビモスは平然とレオンの様子を見るために歩いている。
「レオン・・・」
「カレン俺が引きつける。その間に逃げろ」
斬破刀を構え治すとグラビモスに向かって走り出す。グラビモスもそれに答えるかのように、突進する。
「危ない!!
レオンとグラビモスの間はほとんど無かった。避けなければ当たってしまうのに、レオンは避けようとしない。距離が目と鼻の先まで迫った時ようやくレオンが動いた。だが、レオンは避けるのではなくスライディングをしてグラビモスの股の下をくぐる。その瞬間に斬破刀を突き立てて股をくぐり終わるまで、腹を斬り裂いた。腹からは大量の血が噴き出す。その血がレオンに降り注いだが気にしている暇は無い。股の下をくぐり終わった後は素早く立ち上がり、尻尾を斬り裂く。更に、何度も尻尾を斬り裂いているが、切断には至らない。
ゴォオァァァ!!!!
グラビモスの悲鳴が響きわたる。後ろにいる目障りなハンターに再びタックルをするが、避けられてしまう。タックルを終えたグラビモスに、僅かな隙が出来た。勿論レオンがその瞬間を逃すはずもなく、斬破刀を垂直に持ち直し、腰を下ろす尻尾に突き刺さす。その後腰を上げる反動を使って斬破刀を上に持ち上げた
ゴオオオァアア!??
グラビモスの体が前のめりになる。また熱線かと思ったが違った。体は前のめりになった状態で勢いよく転ぶ。同時に巨大な尻尾が宙に舞った。グラビモスは何とか立ち上がるとレオンの方を睨み付ける。尻尾から大量の血が噴き出している
「ざまぁみろ尻尾斬ってやったぜ。デカブツ」
刃のある武器は、モンスターの尻尾を切断できる。すぐには斬れないがダメージを蓄積できる、尻尾を積極的に斬っていたお陰で切断が出来たのだ
「おいっ!! 今の内に逃げるぞ」
「えっ!?ああぁ・・・」
レオンに言われてようやくカイルも動く。グラビモスは逃がすまいと熱線を吐こうとしたが、すでにハンターの姿は無かった


To Be Continued