「新解さん」で書物占い | ショッピングの人類学

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三省堂の『新明解国語辞典』が、このほど全面改訂された(第6判)というので手に入れた。
普段は、持ち運びに便利な電子辞書を愛用しているが、ページをペラペラとめくる感覚も悪くない。

『新明解』といえば、赤瀬川原平の『新解さんの謎』で注目されたが、その「シャープな語釈」(帯のコピー)で定評がある。
よく引用されることばのひとつに、「恋愛」の解釈がある。

れんあい【恋愛】
特定の異性に対して他の全てを犠牲にしても悔い無いと思い込むような感情をいだき、常に相手のことを思っては、二人だけでいたい、二人だけの世界を分ち合いたいと願い、それがかなえられたと言っては喜び、ちょっとでも疑念が生じれば不安になるといった状態に身を置くこと。(『新明解国語辞典』第6版)


読んでいるうちに、思わずからだが動いて、身ぶり手ぶりで表現したくなるような演劇的な文章だ。
「新解さん」の面白さはつきない。くわしくは、「新明解国語辞典を読む」というサイトで。

さて、「新解さん」の面白い使い方を発見した。それは本占いだ。
『魔法の杖』という本があるが、これは深呼吸してページを開いたところに書いてある言葉を、その日のお告げにするというもの。いわゆる「ビブリオマンシー」(書物占い)だ。

そこで、「新解さん」を使って書物占いはできないだろうか。
深呼吸して「新解さん」を開く。見開きにある言葉の解釈で笑えれば、その一日はOK。
つまらない言葉でも、その言葉を楽しめるくらいのココロの余裕があれば、その日はヨシとしよう。