彼の声 2024.6.12 「影響力と発信力」 | 彼の声

彼の声 2024.6.12 「影響力と発信力」

voice-163

 それに関して何を知っているわけでもない
というのは嘘で、いつものようにメディアを
通して知っているつもりになっている知識が
あるから、それを知っていると思い込んでも
構わないし、知っているとはそういうことだ
と思い込んでいるわけでもないが、何となく
ではあっても疑念を抱いている部分もあるか
ら、少なくともその全てを知っているわけで
はなくても、多少なら知っているらしく、知
っている範囲内で何か述べられると思ってい
て、それが嘘ではないことを証明しようとし
ているわけでもないが、証明とは違う方面か
ら何か述べようとしていて、それが何かとい
うことではなく、例えばAIだとか自動運転
だとか、今後の成り行き次第ではそれに関連
する企業に莫大な利益をもたらして、現状で
も莫大な利益をもたらしつつあるから、関連
する企業の株価も上がっているのだろうが、
だからといってそういう技術のターゲットと
なっているのは人自身だから、自業自得とい
うか自家中毒というか、否定的なことなら簡
単に言えそうだが、もちろんそうした技術の
進展によって恩恵を受ける方面も結構ありそ
うなのだろうが、それを肯定できるかという
と、いくらでも肯定できそうだが、肯定も否
定もしない方面から何が言えるかとなると、
ちょっと考え込んでしまうが、それらの技術
に関してよく言われている内容をメディアを
通してすでに知っているだけに、そうした知
識に引きずられて何か述べてしまうと、メデ
ィアを通して言われている内容に近くなって
しまうのも当然の成り行きだろうが、それが
肯定的に言われている内容とその逆の脅し文
句を絡めて否定的に言われている内容が混ざ
り合いながら幻想を抱かせるような作用もあ
るから、さらにそうした幻想を皮肉って嘲笑
するようなことも言われると、なるほど大し
たことではないとそれらに関連して起こって
いる事態を軽く見てしまえるのだが、すでに
AIバブルがはじけた後を見据えているよう
な先回り的な言動も目立っているかも知れな
いが、言われていることと実態との間で生じ
る差異や落差を念頭において何が考えられる
かといっても、そもそも差異や落差などない
かも知れないし、言われていることが全てと
は言わないが、実態を作っているのがその実
態を伝えるメディアでしかなければ、中身が
何もないことにもなりかねないが、大山鳴動
して鼠一匹ということわざがこれほどよく当
てはまるものも滅多にないとも言えないにし
ても、そうなる恐れがあるという脅し文句を
どれほど信用できるかといっても、それを冗
談半分で信用しているというと何か微妙なニ
ュアンスを感じていそうで、その種の技術に
慣れてしまえば何でもないことになってしま
うわけで、そうなるのが技術の普及と言える
現象なのだから、それが驚くべきことでも皮
肉るべきことでも嘲笑すべきことでもあるの
だろうが、それに関連して現状でもかなり目
立っているのが、イーロン・マスクが馬鹿で
正義感が強いということであり、日本のホリ
エモンと比べるのが一番わかりやすいが、ホ
リエモンの方が利口でずる賢いのとは対照的
にイーロン・マスクの方はどこまでも馬鹿で
正義感が強く、その存在自体がAIとは真逆
な人間なのであり、もちろんその正義という
のも左翼的リベラル的な正義とも真逆なのか
も知れないが、他の大勢の人たちがその馬鹿
で正義感の強い人間について行くか敵対する
かのどちらかの選択を迫られているわけでも
なく、アメリカでは馬鹿で正義感が強い人間
が通用して、日本では利口でずる賢い人間が
通用するとも言い切れないし、立場や境遇や
社会情勢の違いとも言い切れないが、AIに
よって否定されやすい人間というのがイーロ
ン・マスク自身であることを自分では気づい
ていない可能性も高いが、AIによっては成
し遂げられないことをイーロン自身が成し遂
げようとしているのか、あるいは成し遂げる
ことができずに失敗してしまうのかも今のと
ころは定かではないにしても、日本という地
政学的に制約の多い限られた条件下では馬鹿
で正義感の強い人間は成功できないかという
とそうでもなく、日本の中で馬鹿で正義感の
強い代表的な人物を挙げるなら、真っ先に思
い浮かぶのが山本太郎だろうし、当人も意識
してそんなイメージ戦略なのかも知れないが、
イーロン・マスクには山本太郎が被っている
ような地政学的地域的な制約や限界が一切な
いわけではなく、イーロンもパレスチナを攻
撃するイスラエルを非難して叩かれたから商
売に支障をきたすことを恐れて慌てて反省し
てイスラエルを謝罪訪問したこともあっただ
ろうし、それなりに制限や制約を受けながら
活動しているとしても、馬鹿で正義感の強い
人間に特有な雰囲気をまとっているから、そ
れが大勢の人々を惹きつけてリーダーシップ
を発揮するためには欠かせない条件だとも言
えなくもないが、そんな制限や制約を突破し
て何かやってくれるのではないかと期待され
るわけで、それが日本でもアメリカでも出る
杭は打たれる程度の叩かれ方はされるのだろ
うが、そんな仕打ちに怯むこともなく立ち向
かいながらも、最終的には出過ぎてしまって
叩きようがない程度の存在へと至れるわけで
もないにしても、ホリエモンのように叩かれ
て折れ曲がった釘のような形状をとどめてい
ようと、それでも構わないような社会状況な
のだから、そんな状況を否定的に捉える必要
もないのかも知れないが、何よりもAI技術
を利用して何かを成し遂げようとしている人
間が、AIとは相容れないキャラクターも持
ち合わせていること自体が、何かAIの限界
と人間の限界を肯定的な可能性と共に感じさ
せるという複雑で込み入った成り行きをもた
らしていると現状を捉えたくなるのだから、
それだけ現状の世界の捉えどころのなさも物
語っている存在なのではないか。

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