彼の声 2024.6.4 「転換点という安易さ」 | 彼の声

彼の声 2024.6.4 「転換点という安易さ」

voice-163

 何かそれらしいことを語るきっかけを求め
て、現状が何かの転換点に差し掛かっている
らしいと指摘するのも毎度のことのようにも
思われて、それが何の転換点なのかがわから
ないわけではないところもいい加減な指摘に
結びつきそうで、何でもいいなら転換点でも
何でもないことになってしまうが、結果的に
何かそれらしいことを指摘できるならそれで
も構わないようなことだとしても、無理やり
そう思い込むのもちょっと違うような気もし
てくるから、まずはそれが何の転換点なのか
を明らかにしなければならないとは思うのだ
が、それも安易に政治の転換点なのか経済の
転換点なのかがわからないというわけでもな
く、結局それもどちらの転換点にもなるから、
それも安易な指摘になるのもわかりきったこ
とだが、実際には転換点でも何でもなく、政
治も経済もこれまでの延長上で物事が動いて
いるに過ぎないし、そこに転換点という気休
めを持ち込んで、何かそれらしいことを述べ
たい気持ちもわからないではないが、果たし
てそういう安易な発想を戒める必要があるか
というと、その必要もないのに戒めるような
ことでもなく、では戒めない方がいいかとい
うと、戒めるというよりは咎めるというわけ
でもないとすれば何なのかと問われてもよく
わからないようなことなのかも知れず、少な
くとも今が転換点だと思い込まないと積極的
に動けないなら、それが焦っている証拠かも
知れないが、状況を無視して恣意的に転換点
を定めるのもおかしいなら、何かはっきりそ
れとわかる根拠がほしいわけだが、それがわ
かったら苦労はしないし、誰もがわかるよう
な兆候があるとすれば、すでに誰もが動いて
いるはずで、誰もが動いていることがその兆
候だと思うなら、すでにその時点で出遅れて
いるわけだが、誰もそれを察知していない時
点で動き出さなければならないなら、実際に
他の誰よりも先んじて動き出そうものなら、
それ自体がフライングでしかなく、ただの勘
違いに過ぎなかったことが後からわかるかも
知れないが、それでもその場でまかり通って
いるらしい理屈や論理や理論の類いを無視す
るわけにも行かないから、それらを念頭に置
いて理由づけや裏づけが後付け的に可能な範
囲内で動くしかないだろうから、何やら多く
の人や団体がその場の成り行きにとらわれな
がら動いている中で、そういう成り行きの裏
をかくとか、それらの人や団体を出し抜くと
か、やろうとしているのがそんなことでしか
ないなら、それも何やら志が低すぎるような
感じがしないでもなく、もっと何か自己犠牲
的な姿勢や態度で世のために人のためにして
やれることがあるはずだと思いたいわけでも
なく、それが自己中心的で傲慢な思い込みだ
と逆説的に理解したいわけでもないし、自然
と心理的にも経済的にもその場の成り行き的
にも、そういうことをやろうとしてしまう人
や団体が登場してくるような理屈や論理や理
論が状況的にも時代的にも語られるような雰
囲気や兆候を感じとっているわけでもないの
だが、もっと浅はかで思慮が足りないことに
ついては、いつものように批判しやすい傾向
の範囲内では批判されているにしても、果た
してそれで間に合っているのかというと、た
ぶんそうではないとは思いたいのだが、実際
には間に合っていて、他に何が批判されてい
るわけでもなく、誰もがわかりやすい範囲内
でわかりやすい批判がまかり通っているのだ
から、それで構わないと思うしかなく、何も
そこで事を荒立てる必要も感じないし、そう
いう方面ではそれで構わないことにしておき
たいのだが、では本当に今が何かの転換点で
あるなら、今後それではまかり通らないこと
になるのかというと、そんなことは現時点で
わかるはずもないが、たぶん今後はそれでは
通用しないような状況へと持って行きたいと
誰かが考えているわけではないとしても、自
然とそうなってしまうようなら、そうなって
しまった時点から振り返れば、今がまさに転
換点だったことが後からわかるような結果に
なると今ここで予想したいわけだが、誰もそ
んなふうには持って行けないところで、それ
も自然の成り行きでそうなってしまうとすれ
ば、そこに介入してくる人や団体がそうなる
ように状況を持って行こうとしているのとは、
ちょっとずれた感じでそうなってしまうと思
っておいても構わないだろうが、そのそうな
ってしまう結果というのが、そこに介入して
くる人や団体の意図や思惑や意向とはちょっ
と違う感じになってしまうところが現状から
は予想も予測もできない結果なのかも知れず、
要するに誰もが予想も予測も予言もしなかっ
たような思いがけない結果がもたらされるこ
とを期待してしまうのだが、そんな期待も外
れるような結果がもたらされるとすれば、そ
れが現状の延長線上でもたらされる結果であ
り、何やらそれがありふれたつまらない結果
だと思ってがっかりしてしまうと、それがな
ぜか思い違いの勘違いであるかも知れず、そ
こから微妙にずれていて、そうではない傾向
があることに気づけないわけで、それが今も
誰も気づいていない現状の傾向だというなら、
何となく納得できないような気もしてくるが、
誰もがそこで安心して気を抜いたところで突
然の予期せぬ状況の急変や激変や成り行きの
どんでん返しが起こると予想できるわけでも
ないが、それを期待している時には起こらず、
忘れた頃に何の前触れもなく起こるから驚き
唖然とするわけだが、そうなることを期待す
ると期待外れに終わってしまうから、そんな
ことは期待しないで、あくまでも現状の延長
上で起こりそうなことを予想したり予測して
おけば、そんな予想や予測から微妙に外れて、
外れたことの言い訳もそれなりにもっともら
しく思えるような結果がもたらされたと思っ
ていれば、気づかないところで別の何かが起
こっていて、それが思いがけず忘れた頃に意
外と深刻な作用や影響を世の中に及ぼしてく
るわけだ。

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