彼の声 2024.5.16 「凄いか?日本」 | 彼の声

彼の声 2024.5.16 「凄いか?日本」

voice-162

 何か恣意的にその人の都合に合わせてその
場の状況を説明しているのを、それを恣意的
と解釈するのも自分の勝手な思い込みかも知
れないし、そう受け止めること自体も何かそ
れなりに信じられる根拠があるわけでもない
が、例えば日本の現状を否定的に解釈したり
受け止めたいなら、いくらでも否定的に思わ
れる方面からもっともらしく説明できるかと
いうと、その逆の日本凄いぞ論的なことを他
の誰かが述べているのを小馬鹿にしたくなる
わけでもないのだが、野党的な傾向というと
よくありがちな政権与党の不正を追及するタ
イプの言説なら、それを野党はいつも批判ば
かりしているとレッテル貼りしたくなるわけ
でもなく、それが日本の否定的な傾向を象徴
するようなことでもないから、政府の構造上
政権側の不正行為を防ぐ手立てがないわけで
もないだろうが、検察当局も政府側に与して
いる限りは、自ずと限界があると考えるしか
ないから、国会で政府側の不正を追及するの
も当然の成り行きにはなるだろうが、それと
は別に行政の様々な面で政府の対応の不手際
も見過ごすことができないなら、それも批判
されてしかるべきだと考えるのも当然のこと
には違いなく、だから国会では政府批判ばか
りが目立つのも当然だろうが、だからといっ
てそれが日本の凄さを物語っているわけでも
なく、世界のどの国でも議会で政府の不正や
不手際が追及されているわけでもないが、民
主的な議会ならそうなるのが当然と言えば当
然と言えるかどうかに関しては、それほど各
国の議会事情に精通しているわけでもないか
ら何とも言えないが、少なくとも民主的な欧
米諸国の議会では政府のやり方が絶えず批判
にさらされている感じに見えるが、民主的で
なくても選挙で与野党の間で激しい対立が起
こっている国ではそうなっているだろうから、
それに関しては別に日本の凄さを物語ってい
るわけでもないだろうし、では他の国々と比
較して日本のどこが凄いのかといえば、取り
立てて凄いところを指摘できるわけでもない
が、それが凄いところなのではなく、たぶん
常識的な範囲内に収まるようなところなら安
心できるのかも知れないし、政府がそれほど
目立つようなことをこれ見よがしにやらなく
てもいいような気もするわけで、そういう意
味では他の各国並みなことをやればいいと言
っても、具体的に何をどうやれば他の各国並
みになるのかが今ひとつよくわからないとこ
ろではあるものの、取り立てて凄くなくても
構わないようなことはといえば、その度に武
力衝突が起こって死傷者が出るような惨事が
起こらない限りで、定期的に政権交代が起こ
っていればそれで構わないようなことかも知
れないが、それが結果的にそうなっていれば
いいようなことだから、必ずしもそうはなら
なくても構わないが、そういう意味では平和
な状態でスムーズな政権交代が起こりそうな
雰囲気になりつつある今が重要な局面なのだ
ろうから、今まさに国民の力量や技量や良識
が試されていると言えるかどうかも、誰もそ
んなことは表立っては問わないかも知れない
が、暗黙理に世界が日本に対して注目してい
るのはそういうことなのではないかとも思わ
れるのだが、その世界というのが何なのかと
いうと、たぶんそれが世界の世論だと思いた
いわけだが、果たしてそんな恣意的な解釈が
どこで通用するのかといっても、世界で通用
するわけがないと思う人などいくらでもいそ
うだが、そもそもそんなことが問われるわけ
もなく、今後日本で政権交代が起ころうが起
こるまいが、何がどう変わるわけでもないと
は言えないし、少なくとも政治に対する国民
の不信感を完全には払拭できないまでも、不
信感を少しでも和らげるには定期的な政権交
代が必要だと現時点では思われるのだが、も
ちろんそうはさせないようにあれこれと仕掛
けてくる人や勢力もいくらでもいることは確
かなところだが、現状で問題となっているこ
との全てを政権交代によって解決できるわけ
ではないにしても、少しでも解決に向けて事
態を前進させたいなら、政権交代しか選択肢
がないとこれも現時点では思っているわけで、
それを実現するには選挙権を持っている国民
がどれほどの割合で政権交代を望んでいるか
にかかっていると思うしかないが、今の日本
の現状が凄いと言えるかどうかは、どういう
ところが凄いと言えるのかについて、否定的
な面から凄いと言いたい人なら批判勢力を中
心にいくらでもいそうだが、自分の感覚から
言うなら、別に日本政府が凄くなくても構わ
ないし、今後も凄くならない方が無難なのか
も知れず、世界の中で普通の標準的な政府と
思えるような目立たない存在である方が、日
本で暮らしている人々にとっては最善とは言
えなくてもいくらかマシな状態なのではない
かとも思われて、そのマシな状態というのが
どういう状態なのかが、これから何度かの政
権交代を経るうちに誰もがじわじわと実感で
きるようになるのではないか。

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