彼の声 2023.6.1 「偶然の結果」 | 彼の声

彼の声 2023.6.1 「偶然の結果」

voice-157

 個人で行動したり複数の人々が団体を形成
して組織的に活動した結果として何がどうな
るにしても、そうなることを狙って実際にそ
うなるかどうかが、その場の運次第では、そ
れがちゃんとした目的を伴った行動や活動の
対象となるには動機としては物足りないし、
それだけではやり甲斐が湧いてこないかも知
れず、それでも通常ではあり得ないことを実
現しようとするなら、そうなることを願い祈
り、実現できることを信じるぐらいしかやり
ようがないが、単に願ったり祈ったり信じた
りするだけでなく、実現するように努力した
り尽力することになれば、そうした努力や尽
力が実るかどうかは、ある程度はそうなる見
込みがあることが前提となるだろうから、見
込みがあるから努力や尽力のし甲斐があって、
逆にどんなに努力や尽力をしたところで、そ
の場の運や偶然の巡り合わせに期待するしか
ない割合が大きければ、努力や尽力にも限界
があり、努力や尽力のし甲斐や値打ちがない
ようなことにもなりかねないが、何かこうす
れば確実に実現できるやり方が確立されてい
れば、まずはそれをやろうとするだろうし、
もちろん必ずしも実現できる可能性が高くな
くても、根性や情熱や情念や執念が人一倍強
ければ、何が何でも是が非でもそれをやり遂
げようとするだろうが、そんな条件や前提が
事前にわかるようなことではないのかも知れ
ないが、何かが作用して現状の世の中が実現
していて、それが実現しているとは誰も直接
には意識していないのかも知れないし、確か
に人や団体の努力や尽力が実って何かが実現
している状況が少なからずあるのだろうが、
その実現している状況というのがその中で不
満を抱いている人が大勢いるような状況であ
れば、しかも多くの人々が困っている状況で
あるなら、そんな状況をどうにかして改善し
なければならないという思いも多くの人々が
抱くだろうから、そこから状況を改善させよ
うとする努力や尽力が生じてくるのだろうが、
もちろん状況を改善させるやり方として、こ
うすればうまくいくと主張する人が出てくる
としても、主張通りのことが行われるかとい
うと、全面的にそうなるわけでもないから、
そこからも不満や困惑などが生じてくるだろ
うし、そんな主張も一つではなく複数あれば、
それらの様々なこうすればうまくいくという
主張が、必ずしも同じ方向や方面へと向いて
いるわけでも向かっているわけでもないから、
個々の主張を信じて実践している人や団体の
間でも、世の中の状況に対する認識や見解も
異なってくるだろうから、そんな認識や見解
に応じて個々の行動や活動も微妙に異なって
きて、そうなってしまう結果として誰の思い
通りにもなっていない状況がもたらされるか
ら、そういう面では行動や活動がうまく行っ
ていないわけで、要するに複数のこうすれば
うまく行くという主張が競合しているおかげ
で、その結果として誰の思い通りにも行って
いない状況がもたらされているから、それな
りにうまく行っていないし、そのうまく行っ
ていない状況の中で多くの人々が不満を抱い
たり、行動や活動した結果としてもたらされ
たうまく行っていない状況にも多くの人々が
困惑しているわけだが、だからといって、誰
もこうすればうまくいくという主張を取り下
げたり撤回するようなことにもならないだろ
うから、納得できる理由として主張がうまく
いかない原因を導き出さなければならない事
態にも直面していて、安易にその原因を求め
るなら、誰かが邪魔をするからうまく行かな
いということになりやすく、邪魔をしてくる
人や勢力と争い戦うような成り行きにもなり
やすいわけだが、どうもそうなると、何やら
その争いや戦いに勝つことがうまくいくため
の条件として挙げられて、争いや戦いに勝つ
には何をやれば良いのかという目的意識も生
じてくるから、そこから争いや戦いに勝つと
いう目的に人や団体の行動や活動の形態や内
容が収斂してくると、そこから行動や活動の
単純化に至ってしまい、争いや戦いに勝つに
はこうすれば良いというやり方や方法を導き
出そうとしてしまうから、当初の主張の中で
言われている、こうすればうまくいくという
内容と、そこからより単純化された、こうす
れば争いや戦いに勝てるという方法論との間
で、行動や活動の目的がずれてしまうような
ことが起こって、その際にも、行動や活動が
うまく行かないから争いや戦いに至るという
ことが理解されないわけで、しかも次第に争
うことや戦うことが行動や活動の目的と化し
てしまうから、そこから戦う姿勢を維持する
ことが重要だとか言う本末転倒な主張までも
生じてきてしまい、それが目的の形骸化をも
たらしているわけだが、いつの間にかそうな
ってしまうことが偶然にそうなっているわけ
ではなく、何か必然的な成り行きを伴ってそ
うなってしまったような感じがしてしまうの
かも知れないが、それをただ単に個人や団体
の行動や活動がうまく行かなくなってきたか
ら、その結果として争いや戦いが絶えなくな
ってきたと解釈するなら、何やらそれがもっ
ともらしく感じられるのだろうが、確かにそ
う思われるとしても、そこで勘違いしている
ことがあるような気がするなら、それが何か
といえば、争うことや戦うことが当初の目的
ではなかったということであり、それがいつ
の間にやら、まず最初に行わなければならな
いことのように思われてしまうから、そうし
た争いや戦いのゲームに意識を囚われて、そ
れと引き換えにして当初の目的を忘れてしま
うわけだが、その際にも、行動や活動が敵対
する人や勢力による妨害工作によって邪魔さ
れてしまうからうまく行かなくなるという理
由や原因に納得せざるを得なくなり、行動や
活動の結果として争いや戦いがもたらされた
ことを忘れてしまうわけだが、そうやって絶
えず当初の目的が争うことや戦うことに置き
換わっていることを意識できないし、そうな
っていることを理解しようとしないから行動
や活動がうまく行かなくなっているわけでは
なく、ただ単に行動や活動が敵と争ったり戦
ったりすることに置き換わっているだけで、
それを行動や活動がうまく行かなくなってい
るとは認識できないから、いつの間にか目的
が争うことや戦うことに置き換わっているこ
とにも気づけないわけだ。

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