彼の声 2005.12.17 | 彼の声

彼の声 2005.12.17

たまに陰惨な光景を思い出す。
それが嘘をつく理由にはならない。
ストレスがたまっているらしい。
いつもの感覚がわからなくなる。
さっきまで何を述べようとしていたのか。
誰かが何かを見ているようだ。
何かが一向に見えてこない。
完全に首が折れている。
人はそうやって死ぬらしい。
丘の上から転げ落ちる。
それは誰のための自由なのだろうか。
何を見ているわけでもない。
見えてこない現象を想像している。
足が磨り減ってしまったのだろうか。
この世界はどこまでも続いているらしい。
見よう見まねで何ができるのか。
自らが張り巡らした罠だ。
死んだ者は二度と戻ってこないが、
それがどうしたわけでもない。
自然が何を決めているわけでもない。
君には何が見えているのだろう。
何ら受け止めるべき現実を感じられない。
苦悩の原因は別のところにあるようだが、
別の場所がどこにあるのか。
経験に差が出ている。
ありふれたことは述べたくないらしい。
そこに見出されている言葉の何がありふれているわけでもない。
気の利いた意見はゴミ箱めがけて一目散に走り去る。
転げ回っているのはダニの類か。
掃除機が騒音と共に何かを濾し取っているらしい。
難しい言葉は文章には適さない。
君にはそれが見えているはずだが、
見えているものについて語っているわけではない。
まだ疲れていないのなら、
つまらない話を中断して、
コーヒーでも飲んだらどうか。
それは何かの用意なのだろうか。
まさか死ぬための準備などではあるまい。
簡単に死という言葉が使われることに
理由などありはしないだろうが、
何か不吉な兆しでも感じているのかも知れない。
それを頑なに認めたがらない理由も知らない。
文章がそこで不連続を形作る。
君は笑いの欠如した人間だ。
馬鹿だから死ぬわけでもないだろう。
要するに呆れているわけだ。
この世から消え去るのは滑稽きわまりない。
それによって何を狙っているわけでもない。
文章がまったくつながっていないような気がする。
それは以前に感じた味だろう。
数日前に紅茶を飲んだかも知れない。
灼熱の地獄には雪が降り続いている。
頭の中で二つの場面が重なり合っているらしい。
見失っている言葉はどの場面にも出てこない。
わざとわかりにくいことを述べているだけのようだ。
何かにかき回されていて、
何だかわからないことにこだわっている。
それらのどこに折衷主義を感じることができるだろうか。
何が混入しているのかを探り当てることができるだろうか。
わかっていることがなおざりにされている。
人の心はどこから降ってくるのか。
何が降臨すれば畏怖の対象となるのか。
戯れ言のどこに何かが到来する兆しが感じられるのだろうか。
酔っているわけではない。
その何かにかけているわけでもない。
ばくちを打つには愚かさが足りなすぎる。
勇気が出てくる源泉のありかを知りたい。
わかりすぎるくらいにわかっていることを
なぜ隠そうとしているのか。
探しているものを見つけることができただろうか。
まだ修行が足りないのは誰でもなく、
それらの修行はみな愚かな行為に違いない。
何が返ってくるのだろう。
他人を傷つけるのがそんなに楽しいか。
ドラマの中ではそんな台詞が繰り返される。
乾いた笑いを誘うために四苦八苦しているようだ。
ぎこちないことばかり述べている。
そこから遠く離れているのは何なのか。
それでも何かしら言葉が連なっているように見えるのは
目の錯覚だろうか。
だが適当なことはいい加減なことではないだろう。
次第に堕落の兆しがはっきりした輪郭を纏うようになる。
そこから逃げているのは意識などではなく、
そこから先が思いつかない君自身の身体そのものだ。
堕落が許されるような状況にはいない。
甘えの対象がどこにあるのだろうか。
今さら幼稚園児のふりをするわけにはいかないようだ。
いつまでも無理を押し通そうとしているわけでもないらしい。
だが瀕死の重傷を負っているわけでもない。
傷口がぱっくり開いて、
血が噴き出している。
どこかの映画の中ではそんな場面があったはずだ。
わざと意味不明を装っているのだろうか。
冬の寒さで雑草が枯れ始めている。
落ち葉の下で虫が冬眠しているらしい。
昆虫の死骸をカビが蝕んでいる。
そう述べていることに意図も他意もありはしない。
何を訝しく思っているのだろう。
混じり合うことのない言葉の束は何を形作っているのか。
無惨な屍をどこにさらしているのだろう。
何かの香りを感じているらしい。
微かな感触がどこからともなく到来している。
見出されていると思われるものを感じ取っているのかも知れない。
あるいはそれらの文章の欠陥があらわになっているのだろうか。
見えているのはそんなものではないか。
それらの眼は何を見ようとしているのか。
何を勘違いしたいのか。
誰がそこを通り過ぎているわけではなく、
誰もが勘違いを犯したいらしい。
思いがけない出来事に遭遇してしまうのが怖いのだ。
だから判断をメディアに頼りきっているわけか。
自らが決断を下す機会など永久に訪れないだろう。
そこにはどんな言葉が省略されているのだろうか。
誰かの傷口に辛子を塗り込んでいる。
何がそこで灰燼に帰しているのだろうか。
なぜ舞台の上から見下しているのだろう。
そこでは被害妄想が育まれ、
犯罪の温床になっているのかも知れないが、
何を述べてもどこに突き当たるわけでもないらしい。
そこからどうなるにしろ、
さらに言葉を弄さなければ、
何の風景にも出くわさないだろう。
愛でているのはそれらの風景ではなく、
絶えず移り変わり行く時間的な流れに他ならない。
固定した視点を持ち合わせていない出来事の連なりが、
あり得ない主張を繰り返している。
限られた時間の中で何かを獲得することなど不可能に近い。
そこには場所がない。
何か適当な行為をするための場所がどこにも見当たらない。
そこで思っていることのすべてが幻想になり、
時が経てばそんな状況に幻滅するだけだろう。
誰も君の精神的な成長など期待していない。
君は常にそのままで朽ち果てるべきなのだ。
朽ちぬ身体がどこにあるのだろう。
意味を伴わない言葉がどこにあるというのか。
君は老いながら、
そこでどんな幻想を抱いているのか。
浅はかさを追求しようとしているのかも知れず、
何の実りももたらされない行為を
やり続けていたいのかも知れない。
それが誰の幻想に結びつくのだろうか。
そこで何かが語られているように思わせたいだけなのか。
ではどうすれば無関係な言葉を
すべて一つの文章の中に融合させることができるだろうか。
そういうつまらぬことを考えているわけでもないだろう。
たぶんそれは誰の考えでもなく、
その場しのぎのいい加減な疑念に違いなく、
本気で答えを見出すつもりのない、
浅はかな疑問でしかない。
ただ何かを述べているように装いたいだけか。
しかしそれでもまだそれらの困惑を払拭すべく、
何やら気の利いたことを述べようとしているらしいが、
それも幻想の類なのだろうか。