親の気持ち
先日、母から何度か留守電が入っており、何かあったのかなぁとちょっと面倒に思いながら折り返した冷たいわたしですが
なんかいつもより言いにくそうな話の切り出し方を感じたんだわ。
とっさに『またお見合い話とかかなぁ…。』などと思いながら素っ気なく用件を聞いてみると
・保険が満期を迎えて、ある程度まとまったお金が戻ってくる。
・姉と弟がそれぞれ結婚した時、両親からお祝い金を渡していた(具体的な数字は伏せますが、想像以上の額でした)。初めて聞いたよ。
・両親にとって子どもはみんな平等なんだから、この機会にわたしにも同じだけ受け取ってほしい。
父と話して決めたみたい。ざっとこのような内容だったんです。
…わたしの両親は共に父親を早くに亡くしており、子どもの頃はけっこう貧乏してきた話は聞いてます。
だから無駄遣いを嫌うし堅実です。それに今だって決して裕福ではない。
ケチではないけど、お金を大事に考えている。
父は、かつて勤めていた会社が倒産した時に自身もかなり犠牲を負って借金を抱えたし
転職してからはお給料はかなり下がったようです。
築数十年が経つ我が家は、もうけっこうボロがきている。
そういう事情を分かってるつもりだから、超びっくりした。
『ハ?いいよ、いらないからー。』と軽く断ったら
『お母さんたちだっていつ死ぬか分からないんだから、そういうのちゃんとしておきたいの。』とか言われた。わたしが結婚してもしなくてもこれだけは受け取って欲しいみたいな。
切ないからそういう事言うの本当にやめてほしい。最近は両親の老いを感じずにいられなくて、自分の身の振り方について悶々としてるこのタイミングでだよ。
両親は、早くから自立したわたしにもっと色々してあげたかったと思い込んでいる所がある。
一方わたしはもっと傍にいて親孝行したかったし、今は心配かけて申し訳ない気持ちしかありません。お金でどうにかなる分はいくらでも楽してほしい。
そんなことを考えて泣きそうになりながら
『いつ死ぬか分からないんなら、これから二人で好きなことに遣えばいいじゃん。それにどうせなら今じゃなくて結婚する時にちょうだいよ。』と言い返したやっぱり薄情な娘です。
でも向こうも引かなかった…。
すごく傲慢かもしれないけど、受け取らないことはかえって自己満足なだけで両親の気持ちを踏み躙ってしまうんじゃないかとか
いや、でもやっぱりわたしより両親の方が意味のあることにお金遣うだろうし、好きなことに費やせばいいのになぁというのが本音です。
どうしたらいいか、すぐには決められなくて保留中…。
ちゃんと考えて応えたいと思ってます。
ありがたいことだけど、娘としては正直嬉しいとは思えない複雑な気持ちです。