おじさん。
今夜はコレから始めまーす。

わたしの両親は、ともに末っ子で2人とも父親を早くに亡くしている。
だからわたしはお爺ちゃんというものを知りません。
その代わりに両親のお兄さんがやお姉さんたちがすごーくかわいがってくれました。
特に母親の一番上の兄。母とは年が離れてるから、わたしにとってはその人がお爺ちゃんみたいな存在でした。
このおじさん、大酒飲みで頑固で数々の伝説を持っている‥。
おじさんちに遊びに行くとほぼいつも酔っ払ってて、面白いけどしつこい(^_^;)
ちょっかい出されては逃げ回ってました。
ちなみに、仕事から帰ってくる素面の姿はいつもとはまるで別人で、近寄りがたかった。
すぐに晩酌始めるといつものおじさんに戻って?安心したものです。
わたしが中学生くらいまでは、夏休みや冬休みに家族で遊びに行くのが何よりの楽しみだったんだけど
そのうち部活とか受験とか、つまりこちらの都合でほとんど会わなくなりました。
そしてわたしが19の頃、肝臓癌で亡くなりました。おじさんの意向で病気のことは何も知らされてなかった。
数年ぶりに見た棺の中のおじさんは、すごく痩せて小さくなっていて
思わず泣いてしまいました。わたしは異常なほど冷めてるとこがあるんだけど
その日はめそめそ泣きながら夜を明かしたことを覚えています。
あんなにかわいがってもらったのに、何も恩返しできなかった。
あとで聞いたんだけど、おじさんは入院中に態度や言葉使いの悪い看護師にキレていたそうです(^_^;)
おじさんはわたしが看護師になったことを知らないんだけど
おじさんみたいな気難しくて頑固な患者さんに対しても
平常心で丁寧に接することが、今のわたしにできる恩返しだと思って我慢してます。
あとは、わたしがしてもらったように甥くんを精一杯かわいがることもね。