制作部タカヒロ、3Dプリンター使ってみた! | グッスマらぼ

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みなさまこんにちは!

 

制作部のタカヒロ(gsc_Takahiro)です!

 

前回の記事では3Dプリンタを購入してテスト出力をしたところまでご紹介しました。

制作部タカヒロ、3Dモデリングはじめます!

 

今回は、実際に自分で3D CAD(設計、製図するソフトウェア)でデータを作って、それを出力していきます!

 

ソフトは「Fusion 360」という学生や趣味の工作の使用であれば無料で使えるソフトを使いました。

 

僕自身も全く初めて使ったソフトなのでまだ全ての機能を使いこなせていませんが、もっと勉強してより複雑な物を作ってみたいと考えています。

 

今回作ったものはプラ板でフルスクラッチ中の「ARL44(フランスの戦車)」の部品です!

市販の戦車模型と同じスケールの1/35スケールで作っています。

 

車体は大体完成しているので細かい部品を3Dモデリングして出力して完成を目指します!

 

今回は砲塔上のキューポラのデータを作って出力しました。

 

3D CADでモデリングします。

2Dスケッチを書いたら押し出しなどの機能を使って3Dデータを作ります。

▲ハッチ部分

 

▲潜望鏡(?)とハッチの軸部分

 

3Dプリントする出力する前にCAD上で組み立てます。

干渉箇所が無いかをチェックします。

▲作ったデータをインポートして...

 

▲合体!!

 

部品同士の干渉は無く、きちんとはまりました!

 

やっと出力できる!と思いきや... このままでは出力できません。

完成したデータを「スライサ」というデータ変換ソフトで3Dプリンタ用のでデータに変換します。

3Dプリンタは樹脂を積層して立体物を出力するので、変換ソフトでは3D CADの立体データを薄くスライスして積層断面のデータを作ります。

スライサではサポート材や出力品の角度、UVの露光時間を設定します。

▲スライサの画面

 

【サポート材】とは・・・

・出力する際プラットフォームから離れている部分にサポート材を取り付けてきちんと出力できるようにします。

・樹脂槽の浮力で出力品がズレないように固定する

などなど...

 

下の図ではサポート材の役割を説明します。

出力品はスライサで積層データに変換後、プラットフォーム側から順番に出力されます。

そのため、J型の出力品の左側、プラットフォームから離れてしまっている部分が出力中に脱落してしまいます。

それを防ぐため、サポート材を取り付けてプラットフォームから離さないようにすれば脱落することなく出力できます。

▲サポート材の役割

 

約1時間半後... 出力できました!

▲洗浄前 未硬化のレジンでベタベタです。

 

出力後は未硬化樹脂をアルコールで洗浄をします。

必ず換気してください!

▲洗浄中

 

出力品はまだ若干柔らかいので、洗浄後UVライトに当てて完全硬化させます。

▲完全硬化中

 

硬化後、サポート材を取り外して積層跡を磨けば完成です!

ハッチのアーム部分の肉抜きと曲面に四角い物を取り付けるのはプラ板とパテを使って作るのはとても難しいです。

これが3Dの力...!

▲3D CADのシミュレーション通りに可動します!

 

いよいよ砲塔に取り付けです!

▲取り付け!

 

今回はハッチを作りました。

このような作業を繰り返して各部品を作っていきます!

フルスクラッチはものすごく時間と手間が掛かりますが、完成したときの達成感はたまりません!

 

みなさまも是非フルスクラッチに挑戦してみてください!

フルスクラッチはいいぞ!

 

今回はここまで!

 

次回はKURODAI(KURODAI_GSC)による「ねんどろいど ベアトリス」の紹介です!

お楽しみに!

 

制作部 タカヒロ(gsc_Takahiro)

 

 

おまけ

作業1日目の写真です