鳩山民主党と日本経済の行方
何とも私に似合わないタイトルをつけてしまいました(笑)
そんなに大それたことを話すつもりはありませんが、最近新聞社の人に会う機会が増えたことも影響しているのでしょうか、政治や経済について考える時間が増えました。
ところで、私のブログをよく読んでくださる人ならば、最近私の文章スタイルが「ですます調」と「である調」に入り乱れていることに気づくと思います。
以前は「ですます調」で書いていたのですが、twitterを始めてから「である調」が多くなってきたのです。
twitterは140文字という限られた世界ですから、「ですます」より「である」のほうが文章が短くなります。
そんな影響がこのブログにも影響しています。
で、今日は「ですます調」で書きます。
いま読んでいる本があります。
ベストセラー書の「貧国大国アメリカ」です。
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チェンジしたはずの国アメリカで、状況(特に経済状況)はブッシュ政権時代より悪くなっているという視点でいくつもの事例を検証してつまびらかにしている本です。
一部を朝日新聞の書評から引用すると・・・・・・
資本主義の悪を描いた映画「キャピタリズム」でマイケル・ムーアはゴールドマン・サックス等の投資銀行に押しかけ、「カネを返せ!」と叫んで見せた。
私から見れば視点こそ異なれ、どちらも観る者(読む者)にカタルシスを与える水戸黄門の印籠のにように思えます。
オバマ大統領も鳩山首相の演説もどちらかというとマイケル・ムーアの視点に近い。
つまり、勧善懲悪に基づき、悪徳企業を糾弾して国民にカタルシスを与えている水戸黄門に近いのです。
日本に話を戻そう。
子供手当てだって、高速道路の無料化だって、財源が不足している以上マニフェストどおりの実現が困難であることは国民だって承知している。
このままでは社会福祉が近い将来に破綻することも承知している。
これを解決するには消費税を上げる以外にないことも承知している。
普天間基地問題だって沖縄県以外への移設があり得ないことも承知している。
なのに鳩山首相はこれらの問題を曖昧なままで先送りしている。
片一方では企業献金の問題から経団連をはじめとする大手企業との距離を遠ざけている。
「企業献金は悪だ」という理屈です。
法人税を含む税制の優遇処置のない日本で製造拠点を持つより、投資がすくなくてすむ海外に生産拠点を持つほうが企業の利にかなっているということは経済音痴の私でも分る話です。
生産拠点が海外に出ていけば日本の労働力は低下します。
日本に活力や新たな雇用が発生しません。
さらに事業仕分けによる公共事業費の削減。
そして民主党が行う政策は先に示したように個人に手厚いものばかりを優先させる。
確かに耳障りはよいかもしれませんが、所詮デフレ状態が進んでいる日本では個人に向けられたとしても個人は将来への不安から半分は貯蓄に廻し、消費としての大きな効果は期待できない。
鳩山民主党の下で日本の経済は回復しない。
これが日経を初めとする大手マスコミの論調です。
上場企業の2010年3月期の経常利益は前期比8%増になる見通しだという。
でもこれはコスト削減に成功したり、新興国などの需要が伸びたことにより収益が改善された大手製造業のことです。
デフレに直面する非製造業だけを見ると14%の減益になると日経は書いています。。
ここが大きな問題なのだろう。
こういう状況下にありながら、圧倒的な世論の支持で政権を獲得したオバマも鳩山も国民受けする水戸黄門にになっているのではないか?ということに不安を感じるのです。
勧善懲悪という言葉は美しいし、カッコイイ。
でも何が悪で何が善なのかを見誤ると全てのベクトルが誤った方向に一気に進んでしまうかもしれない。
今のアメリカに、今の日本に、水戸黄門は必要ないと思うのですが・・・・・・・・・・・・・・・
話は変わりますが、最近私が好きな言葉を紹介します。
ある著名な構成作家によるものです。
「他人と時間に気をつかえ」
と
「ユーモアは知性で、困ったときには洒落っけで乗り切れ」
肝に銘じています。
マジメに考え、真剣に仕事をするけれど、暗くならずに、遊ぶときは徹底的に遊ぶ。
そうしないと部下は益々暗く沈んでしまいますから。