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認知症を患った老女の再起。
ジョージ・シェーファー監督のテレビ映画です。日本ではもちろん未公開です。
閑静な住宅街。喚きながら救急車に乗る老女エスター・チミノ。彼女は認知症を患ってしまいました。
息子のジョージとハロルドが見舞いに来てもぼんやりしてしまいます・・・。
後見人がいないエスターの介護をめぐりジョージとハロルドは話し合います。さらに、エスターの財産を管理していた銀行のリーチも加わり、エスターの財産をすべてジョージとハロルドに譲渡しようと審理会が開かれてしまいます。
見かねた孫娘カレンは、エスターを手厚く介護してくれる施設を探し出し、エスターは病院から移されるのですが、審理会はエスターに財産の管理能力はないと断定し、ジョージとハロルドはエスターの家を売りに出してしまいます。
帰る場所がなくなったエスターの運命は・・・。
介護をめぐる問題は難しいですよねぇ。家にいることが一番だと思うのですが、介護する側の負担も大きくなったりしますものね。でも、ジョージとハロルド・・・家を売るのが早くないかい?と思ってしまいます。リーチの提案なのでしょうけどね。
しかし、何と!エスターの認知症は一時的なものだったのです。施設に入りすぐに正気を取り戻すエスターでしたが、家に帰ろうとするエスターを施設の係員たちが押え込みます。鎮静剤を打たされてしまうシーンは痛々しかったです。
・・・時は既に遅く家は売られてしまいました。
老人たちとともに過ごすことになるエスターでしたが、心を開くこともなく寂しい日々・・・。
しかし、そんなエスターを変えるできごとが起きます。
それは、ピアノでした。
パーティーの後、1人でピアノを弾くエスター。その流れるような演奏に老人たちが集まります。エスターは元ピアニストだったのです。
エスターは元気を取り戻し第2の人生を歩もうと決意するのですが・・・。
エスター役にはオスカー女優ベティ・デイヴィス。老いても大女優。貫禄の演技です。
後半になると、エスターの第2の人生が描かれるのですが、騙されたり、思ってもみなかった旧友バーニーとの再会、そして、新たな恋の予感!?も・・・。
老いへの現実、1人の人間の尊厳を切実に伝えていますが、ラストシーンのバーニーとのセッションは、老いても未来を感じさせくれる素敵なシーンでした。
Title:
A PIANO FOR MRS. CIMINO
Country:
USA (1982)
Cast:
(Esther McDonald Cimino)BETTE DAVIS
(Karen Cimino)ALEXA KENIN
(Mrs. Polanski)PENNY FULLER
(Philip Ryan)CHRISTOPHER GUEST
(George Cimino)GEORGE HEARN
(Harold Cimino)LeROY SCHULZ
(Leach)GRAHAM JARVIS
(Barney Fellman)KEENAN WYNN
Director:
GEORGE SCHAEFER
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