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最愛の夫を亡くした妻が生きる活力を見い出すまでを描いたヒューマン・ラブ・ストーリー。
「マディソン郡の橋」の脚本家リチャード・ラグラヴェネーズが監督&脚本を担当した作品です。「マディソン郡の橋」でもそうでしたが、最愛の人を忘れることはできないことが強く伝わってきます。
安アパートで暮らす新婚のホリーとジェリーは、いつも喧嘩が絶えません。
堅実な妻ホリーと無計画な夫ジェリー。
友人ジョンと相談も無く事業を始めり、母に「妻は子供は欲しがっていない」と暴言を吐いたり、ジェリーの言動に怒りを爆発させてしまうホリー。
何かと対立してしまう2人でしたが、それに勝るほどの深い愛情が2人の間にはありました。
しかし、新婚早々ジェリーは悪性の脳腫瘍で急死してしまいます。
冬。
母の店に集まった多くの友人とともにジェリーを偲ぶホリーでしたが、その日以来、家に閉じこもってしまいます。
そんなある日。母と友人たちがバースデーのサプライズで家にやって来たとき、誰も知らないホリーへのプレゼントが届きます。
差出人は、亡くなったジェリーからでした。
無計画なはずのジェリーは、亡くなる前に手紙を書いてホリーへのサプライズを用意していたのです。それは、今回だけでなく、これからも届くことになり、ホリーはジェリーの手紙に書かれている指示通りに行動するのですが・・・。
ツカミはOK!ですね。これからどうなっていくのだろうと惹き込まれてしまいます。
ホリーもジェリーもストレートに相手を想っています。ああいう関係に憧れてしまいます。
ホリー役のヒラリー・スワンクとジェリー役のジェラルド・バトラーがお似合いのカップルですね。どちらもマッチョですし。それにしてもジェラルド・バトラーが同性から見てもカッコ良過ぎます!筋トレしたくなりました。さらに、歌が巧いこと。で、歌いながら意中の女性に近づくとは・・・ズル過ぎる(^_^;
しかし、ジェリーを亡くしたホリーの愛情は屈折してしまいます。
母の励ましに反発し、母の店で働くダニエルからの愛にも見向きもしません。
ホリーは今でもジェリーのことを深く愛していました。今でも生きているように思わせてしまう手紙が届いたら誰でも忘れられなくなるでしょうね。
ホリーは、手紙の指示通りにジェリーとの思い出の場所を巡ります。
観ていて疑問に思ったのは、ジェリーはいつこの手紙を書いたのかなぁということでした。病が判って余命も宣告された後なのでしょうが、それにしても壮大な計画ですよね。
それも最後にどうして実行できたのかが判るのですけどね。
また、母パトリシアとの関係も1つのテーマでしたね。父に逃げられた母。それ以来、心から笑ったことがなかった母。しかし、同じ独りになってしまったホリーは、「私は捨てられたのではない。母とは違う。」と、母との間に溝を作ってしまいます・・・。
パトリシア役にはキャシー・ベイツ。何気にオスカー女優が共演しています。
さらに、ホリーは2人が初めて出会った場所でもあるジェリーの故郷アイルランドへ友人と共に旅立ちます。そして、ホリーの心を動かすウィリアムと出会うのですが・・・。
ウィリアム役にはジェフリー・ディーン・モーガン。あれっ?この作品ってハビエル・バルデムが出演してたっけ?と思ってしまいました。似てません?気のせい?それにしても、ホリーの相手は皆マッチョばかりですね(^_^;
ラスト。
「独りぼっちでも歩き出すのよ。」
「独りぼっちはあなただけではない。」
パトリシアの言葉が印象に残ります。
「過去を振り向くことはできても戻ることはできない。今を生きているなら、未来に向いて歩いて行こう。」という想いが伝わりました。
この作品を観た数日後、アンジェラ・アキの「サクラ色」という曲を偶然にも聴いたのですが、世界観がシンクロして感動しました。この作品をご覧になった人にオススメな曲です。
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Title:
P.S. I LOVE YOU
Country:
USA (2007)
Cast:
(Holly)HILARY SWANK
(Gerry)GERARD BUTLER
(Denise)LISA KUDROW
(Sharon)GINA GERSHON
(John)JAMES MARSTERS
(Patricia)KATHY BATES
(Daniel)HARRY CONNICK JR.
(William)JEFFREY DEAN MORGAN
Director:
RICHARD LaGRAVENESE
