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嫌われ者のスーパー・ヒーローが暴れまわる痛快アクション。
ロサンゼルス。道行く人に「クズ」呼ばわりされる男ジョン・ハンコック。朝から酒を浴びるほど飲み、その横柄な態度は民衆から反感を買っていました。
何の取り柄もなさそうなハンコックでしたが、なぜか、彼の存在が人々に知れ渡っていました・・・。
なぜなら、ハンコックは超人的な力を持つスーパー・ヒーローだったのです。
しかし、その力を抑えない余り、道路やビルを壊してしまい、凶悪な犯罪者を逮捕できる代償は街にとってあまりにも大きな被害となっていました。
反省の色など微塵も見せないハンコックに人々はさらに反感を抱くように・・・。
そんなある日。ハンコックに助けられた男レイ・エンブリーは恩返しとして、自身の仕事である「宣伝」のスキルを活かし、ハンコックを人々に認めさせようと「イメージUP作戦」を敢行するのですが・・・。
ハンコックの設定が面白いですね。
普通、スーパー・ヒーローは民衆から讃えられるのにね。「ウルトラマン」も怪獣と対決するときにビルを壊していたような・・・(^_^;
前半は、ハンコックの横暴さをアピールしています。観ている者としては気分爽快ですが、実際、街に住んでいる人にとってはいい迷惑ですね。
レイはハンコックをイメージを良くしようとある秘策を与えます。
宣伝マンの彼でしたが、そんなに優秀ではなさそうな気がしたのは気のせいでしょうか?「オール・ハート・マーク」の件も誰も見向きもしなかったですし・・・。
レイに「ハンコックに近づけば自分の宣伝にもなる」と考えていれば、したたかな奴だと思ったのですが、そのような素振りは一切見せません・・・本当に「いいひと」でした。
そんなレイを愛する妻メアリー。彼女はレイがハンコックに近づくことをよく思っていない様子・・・。今までのハンコックの言動を見ていれば当然なのですが・・・。
ハンコック役にはウィル・スミス。今までの作品のようなコミカルな演技や豊かな表情は抑えています。どちらかというと心を開かない固い表情が印象に残りましたね。
メアリー役にはシャーリーズ・セロン。彼女の前半の複雑な表情が「謎」があることを漂わせます。
レイ役のジェイソン・ベイトマンが2人の脇役になってしまうのかなと思っていたら意外と活躍しています。
ストーリーとしては、思っていたよりも派手さがなかったかなぁ・・・。もっとハンコックを窮地に立たせる悪役がいれば盛り上がったと思うのですが、後半でガラリと趣きが変わりましたからね。
ラスト。
メアリーとレイの今後(老後?)が気になりますが、92分とコンパクトにまとめた上映時間に娯楽作品の良さがありました。楽しんだ者勝ちですね。
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Title:
HANCOCK
Country:
USA (2008)
Cast:
(John Hancock)WILL SMITH
(Mary Embrey)CHARLIZE THERON
(Ray Embrey)JASON BATEMAN
(Aaron Embrey)JAE HEAD
(Kenneth 'Red' Parker Jr.)EDDIE MARSAN
Director:
PETER BERG
