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1968年のプラハを舞台に激動の時代の中で繰り広げられるラブ・ストーリー。
内容盛り沢山の作品でした。
それもそのはず。上映時間173分の大作。知らずに観ていたので、鑑賞後はちょっとバテ気味でした(^_^;
天才脳外科医トマシュは、決して深い恋愛には発展させずに、多くの女性と付き合うプレイボーイ。そんな彼が出張先でテレーザと出会います。
テレーザも他の女性と同様にトマシュの誘いに応じてしまいますが、テレーザはトマシュを追いかけるようにプラハにやって来てトマシュと同棲するようになります。
多くの女性と付き合ってきたトマシュでしたが、今まで誰一人として、自分の家に泊めることはありませんでした。
でも、テレーザだけは泊めることにしました。
確かに、今まで付き合っていた看護士や一番の理解者である画家のサビーナとは雰囲気が異なります。トマシュが初めて深く付き合おうと決めた女性がテレーザでした。
しかし、テレーザも女性。同棲を始めても他の女性と付き合っているトマシュに嫉妬してしまいます。
トマシュは根っからのプレイボーイでした(^_^;
そして、2人の仲に亀裂が生じ始めた頃、突如、ソ連軍の軍事介入が始まります。
ただのラブ・ストーリーと思いきや、意外と社会派のこの作品。
写真家として活動し始めたテレーザの視点から、凄惨なプラハの光景を伝えています。
ソ連軍の非道を世に伝えようと写真を撮り続けるテレーザ。
共産主義の辛辣に皮肉ったコラムを出版していたトマシュ。
2人ともソ連軍から狙われてしまうのですが・・・。
トマシュ役にはダニエル・デイ・ルイス。今や2度のオスカーに輝いた名俳優ですね。そんな彼の若かりし頃の作品です。「眺めのいい部屋」と「マイ・レフトフット」のみ観たことがあるのですが、この2作品とはまったく異なる役柄を演じていたので、驚きと新鮮さがありました。役の幅が広いですね。
テレーザ役にはジュリエット・ビノシュ。今は母親役の多い彼女ですが、この作品のジュリエット・ビノシュは容姿から仕種まで、まぁカワイイです(*^_^*)
トマシュと初めて出会い、待ち合わせの場所にやって来るシーン・・・トマシュでなくてもイチコロです。
テレーザと正反対なサビーナ役のレナ・オリンも圧倒的な存在感を放っています。大人の雰囲気(=フェロモン)が画面から匂ってきます(^_^;
サビーナはトマシュを愛していたはずなのになぁと思うのですが・・・やはり、そこは大人の女性なのでしょうか。
一途に愛することを願うテレーザの愛は重く、愛することに執着しないトマシュの愛は軽い。故にテレーザはトマシュの存在に耐えられなくなります。
はたして、2人の愛の結末は・・・。
なぜ、あのラストにしたのかが少し疑問に感じるものの、あのラストでトマシュは他の女性に見向きもできなくなるのかなぁ。テレーザにとってはこれからも2人で仲良く暮らせることに幸せを感じているのではないでしょうか。
でも、一番感じたことは・・・・・・やっぱり、上映時間が長かったかなぁ(T_T)
Title:
THE UNBEARABLE LIGHTNESS OF BEING
Country:
USA (1988)
Cast:
(Tomas)DANIEL DAY-LEWIS
(Tereza)JULIETTE BINOCHE
(Sabina)LENA OLIN
(Franz)DEREK DE LINT
(The Ambassador)ERLAND JOSEPHSON
(Pavel)PAVEL LANDOVSKÝ
(Chief Surgeon)DONALD MOFFAT
(Interior Ministry Official)DANIEL OLBRYCHSKI
(The Engineer)STELLAN SKARSGÅRD
Director:
PHILIP KAUFMAN