ニュー・シネマ・パラダイス | ひでの徒然『映画』日記

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映画レビューを徒然なるままに書き綴ります。


ニュー・シネマ・パラダイス


過去ログ:2007年2月25日(日)

監督:ジュゼッペ・トルナトーレ

キャスト:フィリップ・ノワレ、ジャック・ペラン、サルヴァトーレ・カシオ、マルコ・レオナルディ

製作:1989年、イタリア/フランス


シチリアのジャンカルド村を出て30年。ローマにて成功を収めた映画監督サルヴァトーレの少年時代から現在まで人生を描いた青春ストーリー。


少年時代。少年トト(サルヴァトーレ)と村で唯一の娯楽施設である映画館の映写技師アルフレードの年齢を超えた親友関係。


青年時代。青い瞳の美少女エレナに恋をした青年トト。実らぬ恋に苦悩するトトにアルフレードが諭す。

そして大人へなるための新たなる旅立ち。


そして現在。母からアルフレードの訃報を知らされ、30年ぶりに帰郷したサルヴァトーレが目にしたものは・・・。


Comments:

素晴しい映画と良く耳にしていたのですが、なかなか観る機会がなかった作品。

期待通りの素晴しい作品でした。


少年時代のトトとアルフレードの親友関係に見え隠れする親子のような関係。

早くに父を亡くしたトトにとって、アルフレードのような人が父親だったら、そして息子がいないアルフレードもまた自分の息子のようにトトと接していたのではないでしょうか。


青年トトが村から旅立つ日に本当の父親のように諭すアルフレード。

列車が動き始めて皆が手を振る中、アルフレードだけが背中を向けているシーンに思わず涙腺が・・・。


どこか切なげな音楽、村の建物や石畳の街も映画を引き立たせていたように思います。



追記:

上記、過去ログは3時間の完全オリジナル版をDVDにて鑑賞しました。

そして、先日、2時間の初公開版を映画館にて鑑賞することができました。


完全オリジナル版では、初公開版でカットされたトトとエレナの恋を繊細に描いています。


初公開版では、エレナが5時を過ぎてもトトの待つ映画館に姿を見せなかった原因と現在のエレナについての話がバッサリとカットされていました。初公開版しか観ていない人には、エンドロールで一瞬だけ写る女性が誰なのかわからないでしょうね。


でも、やはり感動のラストシーンは初公開版でも泣かせてくれます。30年経ってやっと帰郷するも、変わりゆく村の景色、人々、そして、アルフレードとの別れ・・・すべてを捨てて村を出た現実をサルヴァトーレは目の当たりにします。でも、すべてを捨てろと言い、巣立たせてくれたアルフレードは、トトに最高の宝物を残してくれました。


エレナとの思い出・・・アルフレードとの思い出・・・その宝物には、トトの青春がすべて詰まっていたのではないでしょうか。


近くの映画館で上映していたら、ぜひ観てほしい作品です。



第62回アカデミー賞 外国語映画賞

第42回カンヌ国際映画祭 審査員特別グランプリ

第47回ゴールデン・グローブ 外国語映画賞



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