過去ログ:2007年4月17日(火)
監督:スザンネ・ビエール
キャスト:ソニア・リクター、マッツ・ミケルセン、ニコライ・リー・カース、パプリカ・スティーン
製作:2002年、デンマーク
大学で地理を専攻しているヨアヒムは、博士号の取得を目指し研究のため高山へ行く前に、同棲中のセシリにプロポーズした。レストランのコックをしているセシリは、素っ気ない態度も見せながらも心からヨアヒムを愛しプロポーズを受け入れた。セシリは、ヨアヒムが危険な高山へ行くことを心配し、駅まで車で送り一時の別れを惜しんでいたが、ヨアヒムは車を出た途端、わき見運転していた車にはねられてしまう。一命を取り留めたヨアヒムだが全身不随になってしまった。
加害者のマリーはヨアヒムが入院した病院の医者ニルスの妻。マリーはニルスに連絡し、ニルスはセシリに侘びと今後のサポートにも協力することを告げた。
セシリは懸命な介護をするが、人生の絶望感からかヨアヒムはセシリに冷たい態度を取るようになる。受け入れてもらえない悲しみからセシリはニルスに相談するようになるが、次第に二人は愛し合うようになっていた。果たして三人の愛の行方は・・・。
Comment:
めずらしいデンマークの作品。
デンマークのアカデミー賞で最優秀作品賞を受賞。
原題は「ELSKER DIG FOR EVIGT/Open Hearts」
「ELSKER DIG FOR EVIGT」・・・
デンマーク語なのでしょうか。何という意味なのでしょう・・・。
「Open Hearts」・・・
確かに最後にはヨアヒム、セシリ、ニルスとも秘めた想いを開放したけど、ニルスが少しかわいそうな気が・・・浮気しなければ幸せな家族でいられたのに。それとも彼は以前から日々の生活に不満を感じていたのでしょうか。
セシリの移り気な心は何なのでしょう。ニルスの家族を滅茶苦茶にしただけのような・・・女性の気持ちはわからないですね。もし、加害者の家族を壊すことが目的だったら・・・怖い。
マリーはヒステリーになったけど、そもそも彼女が事故を起こしたことがきっかけで、後のフォローはニルスに任せっぱなし。さらに、事故当日に娘の誕生日だからってパーティを催すとは・・・。肝っ玉が据わっているというか・・・。
「しあわせな孤独」・・・物語の結末。
一番幸せなのはセシリなのかなぁ。ヨアヒムとニルスは大人ですよ。セシリはニルスをヨアヒムの代わりにしていただけのような気がしてなりません。やはり、セシリの行動にどうも納得いかないのでありました。
まぁ、真面目な男が浮気をすると、ろくなことにならないという戒めの映画でしたね。
でも、作品としては面白かったですよ。
あれ?ヨアヒムって動けないんじゃと思ったら、それは心の中の映像だったりと、ヨアヒムとセシリの心理描写のシーンは斬新でしたね。