雨の金曜日 | anetaka-blog

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LIVING GALLERY 姉小路高倉-ANETAKA-発信のブログ。
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相国寺


こんにちは。昨日の京都は一日中、雨。
しかし、よく降りました。
連日暑い日が続いていて、地域によっては水不足になって
きている所もあるようです。日照りが続いたり、雨が多く
洪水になってしまったり、全く極端です。
ON/OFFするように、Volumeを上げ下げするように、
バランス良く、晴れて雨も降ってくれないものでしょうか。

昨日は、相国寺の承天閣美術館で開催中の若沖展と、
京都国立近代美術館での福田平八郎展行ってきました。
先ずは若沖展。
釈迦三尊像と動物綵絵が120年ぶりの再会と
いうことで、雨にも関わらずもの凄い人、人、ひと・・・。
動物綵絵は現在、宮内庁が所蔵の為、今回のように
元々あった相国寺への里帰り展示が、再び実現する
ことは、まず無いという、すごい機会でした。

絹本着色の動植物の絵は、とにかく鮮やかで美しく
細密に描かれていました。 新聞記事によると動物綵絵
には高価な絵の具がふんだんに使われていて、裏からも
彩色されているんだそうです。着物地の染めのような
滑らかさでした。6月3日の最終日までも、
きっとすごい人だと思いますが、人の波にもまれ、
なかなか前に進まない列に並んででも!!
この機会に見ておいた方が良いかもしれません。

福田平八郎展。
花鳥画を描き続けた福田平八郎の、初期から晩年に
至るまでの、作品約80点の回顧展でした。
生涯一貫して写生にこだわって絵を描き続けたらしく、
絵からもそれが伝わってくるように思いました。
中でも『 雨 』という作品が心に残っているのですが、
キャンバスいっぱいに、屋根瓦が描かれている絵で、
二階の部屋の窓から見た瓦に、雨がぽたぽたと落ち、
落ちたはなから乾き、幾粒も落ちては乾きの、その風景に
スポットをあてて描かれているのが印象的でした。
自然現象ほど不思議で美しいものはないと思うので、
その瞬間を描くところが面白いな~と思いました。

雨がひっきりなしに降っていましたが、
とっても充実した休日でした。