お洒落 | anetaka-blog

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LIVING GALLERY 姉小路高倉-ANETAKA-発信のブログ。
京町家の小さなギャラリーから日々の出来事や楽しいお話、
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お洒落

先日、清水三年坂美術館にて開催中の
「 櫛・かんざし展 」へ行ってきました。
清水寺へ向かう、二年坂と三年坂との間にあり、幕末から
明治の七宝、金工、京薩摩、蒔絵を常設展示している美術館です。
特別展と企画展も3ヵ月毎、交互に展示を行っている様で、
装身具や髪飾り、刀装具を中心に所蔵しています。

江戸から昭和にかけての、当時の日本の女性を
美しく飾った、櫛やかんざしが展示されていました。
日本の衣装である着物も、”特別な時に着る”ものになって
しまっていて、櫛にしても、今では髪に飾るものではなく
実用品になってしまっていますよね。
小さな櫛やかんざしに、様々な細密な絵柄や細工には驚きました。
素材も色々で、鼈甲や象牙、ガラスなど、素材の特徴を活かした
ものもありました。 時代を経たものであるのに、
とても新鮮で意匠も斬新に感じられたのは、
時代も流れ、流行も繰りかえされている証拠なのでしょうか?
手の平ほどのそれらのものから、日本文化の良さや、
日本の工芸の素晴らしさを実感させてもらいました。
もちろん、きらびやかなそれらの櫛やかんざしを
身に出来たのも、一部の女性だったのでしょうが、
結った髪に飾り、お洒落していたんでしょうね。

世界がより近くなり、色々なものが入り、出てゆき、流行が
生まれ、そして変わってゆく中、どんなものが
これから後の時代まで残っていくのかと考えると、やっぱり
工芸品のような手作りで技と美があるものなのでしょうか?
人から人にしか伝えていくことが出来ないものを残すのは
難しいけれど、大事な大事なことなのでしょうね。