日本の美 | anetaka-blog

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LIVING GALLERY 姉小路高倉-ANETAKA-発信のブログ。
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日本の美

月見の名所。
京都の桂は、昔からそのように言われた土地なのだそうです。

先日、その桂離宮へ行ってきました。
桂離宮は、17世紀に正親町天皇の皇孫、八条宮の別荘
として建てられ、書院と茶室、回遊式庭園があります。
正直私は、建築についての知識はないのですが、
桂離宮の書院や茶室の意匠は、今までに様々な人々が
影響を受け、様々な建物に引用されているということを聞くので、
こんなにも近くに、素晴らしい建築があるのならばと、いざ桂へ。

今までにもお客様からのお勧めや、以前、お庭の施工の
お仕事をした際にお世話になった竹材店が、
桂離宮の竹垣を手掛けているという、驚きの話もあったので
ANETAKA では、前々よりこの機会を願っていました。

詳しい方の話を聞きながら見て回ると、また違う視点での
素晴らしさや、面白さもあるのだと思うのですが、
私が面白く見れた点というのは、建物の建具の引手や取手の
飾り金具のデザインや、庭園の意図された造営を
理解していくと面白くて、人と自然が関わりあう為の造りで
あることや、避暑と観月が目的とする、建物からの眺望に
配慮して庭園を造るという、考え方がとても優雅だなぁと。

書院や茶室にしても例えば、欄間を大きくくり抜いて天井を広く
覗かせることで、空間を広く見せる効果を得ていることであったり、
同じ効果を得る為に、天井板を一枚板にしたりだとか。
庭の造営にしても、眺めを遮る為に、生垣を高くしたり、
衝立の役割を果たすように松の木を配したり。
まだまだ数知れぬ配慮と工夫があるんでしょうね。
その様な工夫や配慮が、客人を”もてなす”ということに
通じているように思え、心を感じました。

この日、もう一つ衝撃的だったのは、
桂離宮のすぐ傍にある、御菓子司 中村軒のかき氷
大げさに言うと、今まで食べたかき氷の中で、『一番!!』というより
かき氷が美味しいのは当たり前というか、
美味しいとか美味しくないとかの基準で考えたことのない
ものですが、ここのかき氷はホントに!!美味しかった。
そもそも、かき氷を美味しい!と感じたのは初めてです。

中村軒は、創業が明治16年の老舗で、
町家の暖かい空間もとても和めて、その他の甘味ものも
和菓子もとても美味しいです。

しつこいようですが、本当に美味しかった・・・。

桂離宮も中村軒もおススメです。

桂離宮