今回のテーマは「抽象度」です。
抽象度という言葉、耳にされた事はありますでしょうか?
脳機能学者の苫米地英人さんが、よく本の中でおっしゃっている言葉ですが、
平たく言えば、「より高い視点から物を考えてみる」という事です。
NLPでは、「チャンク」といった言い回しをされる事もあるようですね。
この抽象度を、意識的に上げたり下げたりする能力は、いろいろな分野で使われています。
例えば、
会話が上手くてお客さんの信頼も厚い営業さん、
伝わる話し方の上手い社長さん、
常に全体の事を見ながら、細部にも気を配るマネージャー、
情景のイメージしやすい文章を書く小説家、
はては、試合の全体が見えているスポーツ選手まで…。
抽象度を上げたり下げたりが自由に出来る事は、多くの分野で役立ちますし、
自分の価値観やメンタルブロックを見つめる時にも、とても便利なスキルです。
この「抽象度」なんですが、
実際の例を見ていく方が早いと思いますので、例を書いてみます。
<抽象度の具体例>
「東京」という言葉があります。地名ですね。
これの抽象度を上げると、「日本」になります。さらに上げると、「世界」。その上は「宇宙」です。
逆に、抽象度を下げると、例えば「板橋区」。さらに下げると、「板橋二丁目」となります。
「犬」という言葉。
抽象度を上げると、「動物」です。
抽象度を下げると、例えば「チワワ」などでしょうか。
「お米」という言葉。
抽象度を上げると、「食べ物」。
抽象度を下げると、例えば「コシヒカリ」など。
より抽象的になるか、より具体的になるか、という事ですね。
特に大切なのは、抽象度を上げる方向です。
抽象度を上げるという事は、つまり、抽象的になるという事ですね。
つまり、「全体を見る」「より広い視点で考える」「よく似たものを、全て含む言葉で考える」という方法です。
これが、価値観やブロック、あるいは自分という人間を知っていくのに
どうして大切かと言いますと。
例えば、「Aさんが苦手だ」という意識があったとしますよね。
この抽象度を上げるとどうでしょう。
「Aさん」は具体的ですから、Aさんの特徴を抽象的に表現する事になります。
そうしますと、例えば「自分の事ばかり考えて、ズケズケと喋る人」という表現になったとしますよね。
これを更に抽象度を上げるとどうでしょう。
例えば、「人の気持ちがわからない」という言い回しになるかも知れませんね。
こうして抽象度を上げて考えると、
「なぜAさんの事が苦手なんだろう」
と考えているままでは、色々な理由がありすぎて、よくわからなくなってしまいますが
「なぜ、人の気持ちのわからない人が苦手なんだろう」
と考えてみると、どうでしょう。
…答えが出やすくなっていると思いませんか?
そうなんです。
抽象度を上げて考える、という癖をつけますと、
余計な部分を省いて、より本質に近いところで考える事になりますから、
答えも出やすくなり、時間も短くて済むという事ですね。
これが、自分を見つめていく時に、「抽象度」が大切になる理由です。
とても便利な考え方なので、ぜひ一度試してみて下さいね。