人生で二番目に輝き、同時に人生で一番苦しかった時期だった。
なぜか初めて会った人たちにも『どこかで会った?』とか、『テレビに出てた?』とかいう話から、すぐに友だちにもなれた。
それは、旅先の宿でも同じだった。
交番などでは、駐在員さんを青い顔にさせてしまったが。
いや、国内だけではない。
これは私の無知が呼んだせいもあるが、ヒースローでは別室行きとなり、三十分は個人面談した。
ハノイでは、あわや入国できなくなる。
偶然かと思っていたが、こんな理由もあったかも知れない。
私の輪郭や眉などは、世界的に著名なあの方に似ていた。
実は、親戚にも疑惑を抱いている人がいたようだ。
かの警察爆破事件の裏方が自首逮捕されるまでは。
確かに似ている。
若い時は、指名手配写真と瓜二つだった。