サルマンから電話があった。
海に行かないかという。
が、約束の場所に着いて待っていたのは、ヒッピー風出で立ちの輩。
サルマンが、車に小さくなっていた。
私も車に入る。
車は知らない町を走って行く。
知り合いのはずのサルマンが、やたら緊張し、ジュースばかり飲んだ。
一人でプロ相手に闘い、目に漫画でしかあり得ないような青タンを作っていた男が、借りてきた猫状態だった。
車は、今や入ることができないあのメヒカリが群れる海岸に着いた。
今思うに、カラコン姫の実家近くだった。
波がすごかった。
何度か砂を食んだ。
あれは何だったのだろう。
いまだに分からない。
お盆の、変な覚悟の記憶である。