朝の連続ドラマで注目を集めた漆職人。
例に漏れず後継者不足に悩んでいるらしい。
それは材料や職人不足だけでなく、補助製品の筆(蒔絵筆)職人や筆の材料であるネズミの毛不足によるものもあるという。

蒔絵筆は、琵琶湖あたりにすむドブネズミだかコマネズミから取れる水毛でつくる。
なんでも数匹で絵筆1本作るのがやっとで、まともな筆は、1本7、8万円はするという。

市販されている、1本数千円の安物は、だいたいが猫やウサギ、あるいは中国産ドブネズミの毛、ナイロンなど人造毛らしく、古来日本産のドブネズミ(あるいはコマネズミ?)に勝るものは無いという。
蒔絵筆職人も激減し、昔の作品レベルはなかなか難しいらしい。
なお、ネズミの水毛に関しては、中国の人体模型

あるいは、氷漬け魚スケートリンクに似た、気色悪い話も伝わっている。

どんなに科学が進んでも、3Dプリンター技術が発達しても、ストラディバリを再現することは、今の科学では無理なように、漆世界にも特殊世界があるらしい。