また、本を作ろう。
テーマは?
南京大虐殺。
それは南京政府が作った与太話と、国際連盟に否定されていた話ですよね。
いや、東京裁判では事実とされ処刑者も出ている。
だから、事実として話を組んで大丈夫だ。
証言はつくればよい。
証言だけですか?
写真も用意しよう。
表紙はこれだ。
あのう、それは戦前婦女子を匪族の襲撃から守るため、連帯で警護する日本兵として載せたものでは?
なーに、大丈夫。
昔のグラビアなど覚えていないよ。
笑顔の女性の顔が目立ちますが?
トリミングし、顔はぼかせばよい。
題名は、日本兵に連れ去られる慰安婦たち。
どうだ。
インパクトある題名だろう。
は-~ぁ。
あっ、この写真も載せよう。
あのう、それは福州で我々日本人が虐殺されたものでは?
それと、そっちの写真は匪族村で売っていた、観光用のものでは?
なーに、大丈夫。
そんな昔の記事を覚えているやつはいない。
そんなもんですかねえ。
これなんかも、日本人の心情に訴える。
どうだ。ピリッツァー賞ものだろう。
それは記憶にない写真ですが、どこから?
連中が作った映画。
上海事変の1コマだ。
どうだ。
なかなかのもんじゃろ。
はあ、確かにインパクト十分です。
写真とともに、これも載せよう。
それは?
皇軍日誌だ。
どこでそんなものを?
知り合いの小説家に書いてもらった。
なかなか読みごたえあるぞ!
★
これは状況証拠から推測した、妄想小説です。
なお、連行する慰安婦の写真については、最近編集長自ら誤りを認めたようです。
日誌も、突っ込み所満載。
が、すべての写真の出所が推定され、日本人のやった行為ではないことが明らかになっていても、今なおこの作品の信者がいる。
南九州あたりでは、新聞社支店長が作った日誌も知られているが、マスコミは明らかにしていない。
★便衣兵といった、民間人に紛れていたスパイは、当時の国際法にのっとり殺しただろう。
が、日本兵が南京城に逃げた一般民間人を多数銃殺したりはしないはずだ。
計算上もあり得ない。
もし南京城一般住人を大量殺害したとしたなら、それは終戦後に赤軍が、中にいた敵である今の台湾、中華民国人などを殺害した時だろう。