【偽らざる心境】旧千円札&一万円札とヴァインの味 | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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智に働けば角が立つ

そんなことは、小学生だった時から知っていた
だから、芽を出すことは恥ずべきことと自戒もしていた

しかし、葉を広げないでいたら、すっかり藪に被われていた

私は科学信仰者だが、ネギとミコの血を受け継いでもいる

頭上に蔓延った屁糞蔓は、やがて朽ちるとは分かっていても、そうなる前に地表の千振は消えてしまうだろう。


屁糞蔓は、吾が世を謳歌していた。
私も、その臭いを香しいとさえ感じたこともあった

ある時、初めて知る香りに接した
当初は、嫌いな角の臭いがした
だからそれを、半ば小馬鹿にしていた
鼻につくと感じた

長い時間が経ち、私もオムツが取れる年になってきた



そんな今、見方がまた変わってきている。
ニオイバンマツリの持つ、複雑だが麗しのかほりに感心さえしている

かつての私は、藪の中の屁糞蔓であるべきと教わってきたし、私もそうすべきだと思っていた

一万円札は差別的であり、狭いやっちゃなとさえ考えたこともあった


今は違う

ニオイバンマツリ


香しいかほりである。

世の中、ニオイバンマツリだけのかほり世界が理想だなどという偏執狂的な考えではない。


しかし、いまだに屁糞蔓臭熱狂者が、千振や笹竜胆の花を覆ってしまうことが当たり前の藪の中


OPA先生の見た


壊れた珠は、元に戻らない
砕けた珠こそ、ロマネ・コンティだったのだろう


屁糞蔓は、砕けた珠のこともロマネ・コンティのことも知らない


悲しく、
残酷なことだ