【非常識な日本人シリーズ】大ほら吹き | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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日本人とかいうのがやって来た。
理由は分からないが、獲物もいないのにちょこまかとよく動く。

話には聞いていたが、やつらは透明な入れ物につめた真っ黒な水をうまそうに飲む。
俺たちも水には苦労しているが、あんなに黒い水は飲まない。
何度か見ているが、その黒い水は、多分腐っている。
泡がブクブクしていて、何とも変な臭いもした。

やつらは、よほど水がないところで育ったのだろう。

それを示す話がある。

三日前のことだ。

ザバニン、つまり日本人が風呂に入りたいと言い出した。
風呂というのは、水を貯めた穴に体を入れることだ。
何をバカなことを言ってるの?今は天が恵みを与える季節ではないと教えてやった。

やつらが言うには、日本では毎日風呂に入るのだという。

ほらも、ここまでくると笑うしかない。

穴に水を貯めることができるほど天がお恵みをしてくださるのは、1年に3日か4日だ。

俺が子供の頃は、半月くらいお恵みがあったことがあった。が、このときは、世界中が沼になると心配したものだ。


だいたい、茶色の水にしろ、この時季に飲み水を探して来るだけで半日はかかるのだ。

それを穴いっぱい必要な水に、毎日入っているという。

まったく、ひどい嘘つきがいたものである。

たぶん、毎日そんな夢を見て水を探しているのだろう。



今朝がた、また驚いた。

赤い水をうまそうに飲んでいた。
あれは、人の血かも知れない。


しばらく、大ほら吹きで吸血鬼かも知れない日本人には近づかないようにしよう。


そう、思った。


しっかし、何度考えても笑える。

日本では、毎日いっぱいの水を入れた穴に入るなどと言って真面目な顔をしているのを思い出すと。