本当かどうか、本人が言ったのかどうかは知らないが、今回の議事堂前デモをフランス革命にたとえたようなお方がいたらしい。
このお方は、かつては小津とならんでフランスでは最も著名な日本人として、フランスでは彼を扱ったドキュメンタリー映画まで作られたことがある。
坂本龍一。
すばらしい芸術家だ。
が、もしこの話が事実なら、この言葉はいただけない。
今回のデモは、おそらく彼らの頭の中では戦争をしないようにするための法案成立反対デモのはず。
ところが、その行動をフランス革命と言う国内戦争や合法的にしてしまった王族ギロチンや戦争にたとえてしまっている。
さて、そのフランス革命に関して、ポイントだけまとめてみた。
★フランス革命における主な特徴
・バスティーユ襲撃
・・・・・噂やマンガにある、多くの政治犯を釈放した事実はない。
当時バスティーユに捕えられていたのは、文書偽造犯・狂人など7人の老人のみ
・ルイ16世(フランス王)ならびにマリーアントワネット(王妃)などへのギロチン(首切り)
多くの貴族の亡命など
ギロチンは民主的なのか?
・ロベスピエールによる恐怖政治を招く
・テルミドールのクーデターなど内部戦争を誘発
・国内が宗教的にも安定するまでに80年かかった。
フランス革命の評価はいろいろあるだろう。
また、今回のデモに関しての評価も種々あるだろう。
が、このデモとフランス革命を比較することは、田中正造翁と山本某を比較するのに似て、実に滑稽な話だ。
そう、思った。
だいたい、戦争反対を訴えているにもかかわらず、暴力革命や首切り処刑を礼賛することも奇妙な話だ。